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2014年09月05日

心リスク伴う過体重には「強力な」カウンセリングを [HealthDay]

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糖尿病と肥満
 米国予防医療作業部会(USPSTF)は、心疾患や脳卒中のリスクを伴う過体重および肥満の成人には、食生活と運動習慣の改善に向けた「強力な」カウンセリングを行うべきであるとの新ガイドラインを公表した。

 心疾患や脳卒中のリスクは、高血圧、脂質異常、喫煙などの因子を1つ以上有する状態とされている。米国では、成人人口の半数近くが心血管疾患リスク因子を1つ以上有し、7割近くが過体重または肥満の状態にある。

 ガイドライン策定にあたってレビューされた74報の研究報告では、「強力」なカウンセリングとはおおむね、栄養士や運動指導者、その他の健康増進の専門家との面談あるいは電話でのセッションを5〜15回、多くは個人指導として受けることと定義されていた。

 ただし、今回のガイドラインではセッションを何回実施すべきといった指定は行わず、食生活や運動習慣の改善に向けた個別支援が必要として、それに向けた教育や目標設定、進捗モニタリングなどを行うことを求めている。

 策定委員会の1人で、米アイオワ大学公衆衛生学部長のSusan Curry氏は、「ガイドラインが厳格になり過ぎないようにしたいと考えた。医師と患者が話すだけでも良いが、それで十分ではないだろう」と説明している。

 米レノックス・ヒル病院(ニューヨーク)予防循環器医のSuzanne Steinbaum 氏は、ガイドライン策定には関わっていない立場からこの内容を歓迎し、「食生活を改め、運動するようにと医師が言うのは簡単だが、患者にとっての問題はその遵守なのであって、そこに支援が必要とされているのだ」と述べている。

 「Annals of Internal Medicine」オンライン版に8月26日掲載された今回のガイドラインは、前回推奨の改訂版となる。レビューされた74報の研究報告は、大半が食生活と運動への介入について調べたもので、被験者は9カ月〜1年のあいだに個人またはグループで5〜16セッションのカウンセリングを受けていた。

 介入を受けた被験者では、概して血圧、脂質、血糖値に“それなりの”改善が認められていた。さらに3年以上と長期追跡が行われた試験では、生活改善プログラムの実施によって2型糖尿病発症リスクが42%減少していた。Steinbaum氏は「これは驚くべき数字だ」と述べている。

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[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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