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2014年07月02日
40代からはじめる運動 運動をはじめるのに遅すぎることはない
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規則的な運動や活発な身体活動が、心臓病の予防に有用であることはよく知られている。しかし、年齢が40歳を過ぎていて、「これまで運動をしたことがない」という人は、「いまさらはじめても、効果はあるのかな?」と感じることがないだろうか。
そんな疑問を解決する研究結果が、フランスのレンヌ大学スポーツ科学部のデイビッド マテロット氏らによって発表された。「40歳を過ぎてから運動をはじめても、十分に効果を得られます。運動をはじめるのが遅すぎるということはありません」とアドバイスしている。
回答をもとに、参加者を次の3つのグループに分けた。
(1)週に7時間以上の運動をしていて、30歳以前にはじめた人。
(2)週に7時間以上の運動をしていて、40歳以降にはじめた人。
(3)これまで週に2時間以上の運動をしたことがない人。
運動の内容はジョギングやサイクリングで、(1)の30歳以前に運動をはじめたグループは平均39年間、(2)の40歳以降にはじめたグループは平均18年間、運動を続けていた。
参加者の心臓血管系の健康に関するデータと、運動習慣の関連を調べると、興味深い事実が明らかになった。運動をしている人では、運動をはじめた年齢に関わらず、心臓の健康状態が向上していることが確認された。
まず、運動をしている人では、安静時心拍数が明らかに改善していることが示された。(1)のグループの平均は56.8bpm、(2)は58.1bpm、(3)は69.7 bpmだった。
最大酸素摂取量でも差が出た。まったく運動をしていない人が低かった(33.0mL/min/kg)のに対し、運動をしている(2)と(3)のグループでは向上していた(それぞれ44.6mL/min/kg、47.3mL/min/kg)。
心臓超音波検査で調べたところ、左心室と両心房にも機能改善がみられ、血管壁が厚くなっていた。拡張機能も向上していた。
心臓の健康のための持久力トレーニングは、1回につき30分以上の運動を週に3回以上おこなうのが良いと考えられている。持久力を高める運動はウォーキング、ジョギング、水泳、自転車などがあげられる。
ただし、持久力トレーニングは骨密度や筋肉量、酸化ストレスなどに対して有益な効果をもたらすが、この点では若い頃に運動習慣を開始したほうが有利だ。運動習慣のない人が運動をはじめるときや、すでに高血圧や糖尿病などの病気のある人は、主治医に相談することを勧めている。
「この年ではじめるのは、もう遅いかも・・・」と、ためらっている人も、早速今日からでも運動の習慣を取り入れてはいかがだろう。
40 is not too old or too late to start endurance training(欧州心臓学会 2014年5月9日)
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