ニュース
2014年04月28日
内臓脂肪を解消するための運動 継続のための動機付けがポイント
- キーワード
- 運動療法
運動を続けるための動機付けがポイント
糖尿病の治療では、長期にわたり食事や身体活動の習慣を維持していかなければならないので、運動習慣を長く続けなければならない。ウォーキングは単調で飽きてしまうことも多いので、常にいろいろな種類の運動を試してみて、自分に合った生涯持続できる運動をみつけてもらうことも重要だ。
運動に対する動機付けには、「外発的動機付け」と「内発的動機付け」がある。前者は運動以外に目的があり、運動はその目的を達成するための手段であることを指す。例えば、減量、健康増進、疾患治療のために運動するなどだ。後者は運動自体が楽しく、運動自体を目的で行っている状態だ。
運動を長期に維持させるには、健康のための「手段」として運動を勧めるのではなく、運動の楽しさそれ自体を目的化するようはかることが必要となる。具体的には、(1)運動の内容を自分で選択する、(2)運動によるスキル向上を意識させ運動課題もスキルに合わせて進化させる、(3)運動を通じて社会とのつながりをはかる。
「運動を継続できている人は、内発的動機の要素が強くなっています。血液検査データの改善や体重の減少は、短期的には運動の励みになる場合も少なくありませんが、こうしたデータと運動の関係は強固なものではありません」(勝川教授)。
食事療法や運動療法に取り組む患者がなぜ治療を行うかという動機付けの部分が重要だという。「運動を楽しんで実施している人では継続する確率が高い」と、勝川教授は指摘している。
慶應義塾大学スポーツ医学研究センター
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
運動療法の関連記事
- 糖尿病の人のメンタルヘルスを改善 手軽にできる3つのストレス解消法 心と体をケア
- 夕方から夜のウォーキングが血糖値を下げる 糖尿病や肥満のある人に運動がおすすめ 睡眠も改善
- 暑い夏の水分補給 甘い飲み物を水に置き換えると糖尿病リスクは低下 食事改善にも役立つ「上手な水の飲み方」
- スマホで写真を撮ると食事改善がうまくいく 糖尿病の治療に活用 食事の振り返りができる
- 掃除や買い物などの家事も立派な運動? わずか20分の活動が糖尿病を改善 「座っている時間」を中断して体を動かす習慣を
- 楽しく歩きつづけるための「足のトリセツ検定」をスタート 糖尿病の人にとっても「足の健康」は大切
- 日本人がどれだけ運動・身体活動をしているかを調査 若年・中年・女性は運動不足が多い
- 糖尿病の人は細切れ時間に運動を 階段の上り下りが心筋梗塞や脳卒中のリスクを低下 エレベーターは寿命を短くする
- 糖尿病の人は「フレイル」のリスクが高い タンパク質を食べ筋肉を増やし対策 3つの質問でリスクが分かる
- 自然豊かな環境で運動すると糖尿病やうつ病のリスクが減少 緑の環境が運動を楽しくする