ニュース
2014年01月06日
健康的な食事は意外に安い 1日の差額はたったの150円
- キーワード
- 食事療法

ハーバード公衆衛生大学院のマユリー ラオ氏(公衆疫学)らは、実際に健康的な食品を購入した場合、1日の食費はどけだけ高くなるのかをシステマティックに調査した。
研究チームは、人々が毎日、何を食べ、その食事にいくらを費やしているかを科学的に調査した。食事パターンと食費の関連を調査した10ヵ国の27件の研究を解析した。これらの調査は、米国、カナダ、日本、フランス、オランダ、スペイン、スウェーデン、ニュージーランド、ブラジル、南アフリカで行われた。
健康的な食事として勧められるのは、次のような食品だ。
・地域の食料品売場で、新鮮な野菜や果物を買う。
・全粒粉や精白されていない米などを食べると、ビタミンやミネラル、食物繊維を多くとれる。
・ミルクなどの乳製品は低脂肪や無脂肪のものを選ぶ。
・ベーコンやソーセージなどの加工肉は脂肪分が多いので避ける。
・大豆やジャガイモ、ホウレンソウなど、植物性タンパク質の豊富な食品を取り入れる。
・魚には、心臓病リスクを低減するオメガ3脂肪酸が豊富に含まれるので、積極的に食べる
・牛脂や豚脂(ラード)などの動物油の代わりに、ヒマワリ油、コーン油、大豆油などの植物油を選ぶ。
・なるべく加工度の低い食品を選び、野菜や果物はまるごと食べる。
・さまざまな食品を食べることで、栄養バランスが改善する。
その結果、健康的な食事の1日当たりの費用は、不健康な食事の費用と比べて、平均で約150円(1.5ドル)ほど高くつくことが分かった。
健康的な食事は費用がかさむが、その差額は多くの人が考えているほどではなく、年間に約5万6,000円(550ドル)ほど高くなる程度だという。
「健康的な食事をし、肥満やメタボリックシンドローム、2型糖尿病、心臓病などを予防できれば、それだけ医療費を抑えることができます。これら病気にかかる経済的コストに比べれば、食費の差はさほど大きくはないといえます」と、米ハーバード公衆衛生大学院の公衆液学部のダリウシュ・モザファリアン准教授は述べている。
現在の食品産業は、食品を大量生産し、手頃な価格で市場に提供し、利益を追求するやり方を推し進めており、結果として高カロリーであったり栄養価の低い加工食品も多く流通している。
「もっと多くの人が健康的な食品を買い求めるようになれば、製造や流通の改革が進み、食料のコストを下げられる可能性があります」と、モザファリアン准教授は指摘している。
この研究は、英医師会雑誌「BMJ(ブリティッシュ メディカル ジャーナル)」のオンライン医学誌「BMJ Open」で5日に発表された。
Eating healthy vs. unhealthy diet costs about $1.50 more per day(ハーバード公衆衛生大学院 2013年12月6日)
Do healthier foods and diet patterns cost more than less healthy options? A systematic review and meta-analysis(BMJ Open 2013; 3:e004277)
食事療法の関連記事
- 魚を食べている人は糖尿病リスクが少ない 魚は脳の健康にも良い 中年期の食事改善は効果が高い
- 朝食をしっかりとると糖尿病が改善 血糖管理に大きく影響 朝食で「お腹ポッコリ」肥満を予防
- 「超加工食品」の食べすぎは糖尿病リスクを高める 筋肉の質も低下 「自然な食品」はリスクを減らす
- 糖尿病の食事に「ブロッコリー」を活用 アブラナ科の野菜が血糖や血圧を低下 日本でも指定野菜に
- 糖尿病の人はビタミンやミネラルが不足 「食の多様性」が糖尿病リスクを下げる 食事バランスを改善
- 糖尿病の人は脂肪肝にご注意 ストレスはリスクを高める 緑茶を飲むと脂肪肝が減少
- 「玄米」で糖尿病を改善 食事では「低GI食品」を活用 血糖値を上げにくい新しい米を開発
- ウォーキングなどの運動は糖尿病の人に良い 運動で食欲も抑えられる 認知症の予防にもつながる
- アルコールの飲みすぎは危険 糖尿病・高血圧・肥満のある人は肝臓病リスクが2.4倍に上昇 飲酒により糖尿病リスクが上昇
- 【Web講演を公開】2月は「全国生活習慣病予防月間」
今年のテーマは「少酒~からだにやさしいお酒のたしなみ方」