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2013年07月11日
インスリンは熱に弱い 高温と直射日光に注意
- キーワード
- 医薬品/インスリン
インスリン製剤やGLP-1受容体作動薬は、基本的にタンパク質なので熱による変性が起こりやすい。タンパク質の変性とは、卵を焼くと白くて固くなるように、熱などの刺激によりタンパク質の性質が変わってしまう現象だ。
インスリン製剤やGLP-1受容体作動薬は
夏は高温や直射日光で変成する危険性がある
30〜37℃までの常温なら変性はおこりにくいとされるが、夏場は高温になりやすいので、注意が大切となる。ほとんどのインスリン製剤やGLP-1受容体作動薬は、外を持ち歩くときや、室内では、できるだけ30℃を超えないように保管する必要がある。夏は高温や直射日光で変成する危険性がある
(GLP-1受容体作動薬「バイエッタ」は、使用開始後は25℃を超えないように保管する必要がある)。
インスリン製剤やGLP-1受容体作動薬の保管場所としてよいのは
温度変化の少ない涼しいところ
製剤の適正な保管温度を保つために、受診後帰宅するまでに手荷物として持ち運ぶことがポイントとなる。特に駐車した自動車の中は50℃以上になることがあるので放置しない。直射日光があたる窓際だけでなく、日の当たらない後部座席でも、夏には40℃以上になることがあるので注意が必要だ。
温度変化の少ない涼しいところ
インスリンを保冷する方法
夏の旅行など炎天下で長時間持ち歩く時は、保冷バックを活用する。冷蔵庫で冷やした保冷剤を、製剤に直接ふれないようにタオルで包み、いっしょに保冷バックに入れる。保冷剤の用意がない場合は、冷やした飲み物のペットボトルを製剤といっしょにバッグに入れる。湿ったフェイスタオルでポリ袋に入れた製剤を包んで、気化熱を利用して保冷する方法もある。
未使用の製剤の保管方法 使用期限に注意
未使用のインスリンは、冷蔵庫のドアポケットに保管し、凍結しないように気をつける。インスリンが凍結すると、変性が起こってしまったり、インスリンカートリッジが破損することがあるので、冷蔵庫の冷凍室には入れない。夏場に冷蔵庫を「強冷」に設定すると、冷気の吹き出し口の温度が下がるので注意。使用中のインスリンやGLP-1受容体作動薬は常温で保存できるが、使用期限は製剤によって異なるので、ラベルや外箱の記載を見て確認する。
インスリン製剤 製薬企業の解説サイト
◆糖尿病サイト(ノボ ノルディスク ファーマ)
◆Diabetes.co.jp(日本イーライリリー)
◆糖尿病がよくわかるDMTOWN(サノフィ・アベンティス)
インスリン製剤およびGLP-1受容体作動薬の各製剤の、使用開始後の保管温度と使用可能日数は、添付文書に表記されています。下記サイトで添付文書を閲覧できます。
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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