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2012年09月24日
チョコレートが脳卒中リスクを減らす フラボノイドが血管を保護
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- 食事療法

フラボノイドは、チョコレート以外には、セロリやピーマン、玉ねぎなどの野菜や果物、赤ワイン、緑茶などに含まれる。よく知られているのは、赤ワインに含まれるアントシアニン。脂肪摂取量が多いフランス人に動脈硬化が少ないのは、赤ワインのアントシアニンによるものと考えられており、「フレンチ・パラドックス」とよばれている。
また喫煙率が高いにもかかわらず、日本人に虚血性心疾患が少ないのは、緑茶に含まれるカテキンによるものではないかと考えられており「ジャパニーズ・パラドックス」と表現されることがある。
チョコレートが心臓病の予防になるという報告は過去にも発表されており、今回発表された研究は、チョコレートが脳卒中の予防になるというもので、世界ではじめての発見だという。
研究チームは、1997年に45〜79歳のスウェーデン人男性を登録して開始した研究のデータを使用し、がんや心臓病、糖尿病にかかったことがある人などを除いた3万7,103人を対象に解析した。
その結果、チョコレートを食べる量がもっとも多いグループでは、脳卒中リスクはもっとも少ないグループと比べ17%減少した。また、高血圧の有無で検討したところ、高血圧をもつグループでリスクの変動がみられなかった一方、高血圧をもたないグループで24%のリスク低下が認められたという。
さらに研究者は、今回の研究結果に加えて4,260人の脳卒中患者を含むより大規模なデータ解析も行った。チョコレートを食べる量がもっとも多いグループでは、もっとも低いグループに比べて脳卒中リスクが19%低下していた。チョコレートを食べる量が週50g増えるごとに14%のリスク低下が認められた。
「脳卒中の低下に、チョコレートに含まれるフラボノイドが関係しているとみられる。フラボノイドには抗酸化効果があるだけでなく、血栓や炎症を予防するので、脳卒中に対しても有益なのだろう。またフラボノイドは悪玉コレステロールの血中濃度を低下させ、血圧を下げる効果もあるようだ」と主任研究者は語っている。
「ただし、脳卒中を予防するためには、習慣的な運動や健康的な食事、高血圧症の適切な治療が必要で、これらはチョコレートの予防的な効果を上回っていることに注意が必要だ。チョコを食べる習慣のない人が、砂糖を含んだ高カロリーのチョコバーを週に5本食べることは、脳卒中や肥満の予防の点から勧められない」と付け加えている。
Chocolate: A Sweet Method for Stroke Prevention in Men?(米国神経学会 2012年8月29日)
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