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2012年06月07日
がんリスク:魚の不飽和脂肪酸をとると4割低下
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- 食事療法

がんセンターの研究チームは1995〜2008年の13年間、岩手、秋田、長野、沖縄、茨城、新潟、高知、長崎、沖縄、大阪の10ヵ所に在住していた45-74歳の男女約9万人を追跡調査。n-3不飽和脂肪酸を多く含む魚をよく食べる人からほとんど食べない人まで5グループに分け、肝がんになるリスクを調べた。
n-3不飽和脂肪酸は、サンマ、サバ、イワシなどの青魚や、マグロやサケなどに多く含まれる。ほとんど食べないグループと比べると、もっとも食べるグループのリスクは0.64倍、2番目に食べるグループは0.84倍、以下は0.86倍、0.98倍と続き、食べる量が多いほどリスクが下がる傾向があった。
肝がんの主な原因となるC型肝炎やB型肝炎ウイルスの感染者に限って調べても、魚を多く食べるほど肝がんになる危険性は低下する傾向がみられた。
多くの研究で、糖尿病や肥満は肝がんの危険性を上げることが報告されている。インスリン抵抗性が肝がんの危険性を高めると考えられている。研究グループは、n-3不飽和脂肪酸は肝がんのリスクを下げる理由について「n-3不飽和脂肪酸には抗炎症作用がある。インスリン抵抗性を改善する作用もある」と説明している。
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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