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2012年06月05日
インスリン治療 積極的に取り組めば治療・生活満足度は上昇
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- 医薬品/インスリン
健康日本21推進フォーラム(理事長:高久史麿・東京大学名誉教)は、インスリンを使用している20代〜60代の2型糖尿病患者639人に対し、治療状況や治療や生活の満足度に関する調査を行った。
それによると、2型糖尿病患者のうち、インスリンによる血糖値を“コントロールできている”と回答したのは、全体で約6割(59.9%)。その中で、血糖測定器を使用し、インスリンの用量を調節している患者群の“コントロールできている”割合は64.8%で、血糖測定器を使用せず、インスリンの用量も管理していない患者群の42.4%より、20ポイント以上高かった。 糖尿病の治療を継続するために、自身の血糖値を自分で管理する自己血糖測定器の必要度を聞いた質問では、2型糖尿病患者の約8割(81.9%)が、“必要”と回答した。 日常生活や将来に対する意識を聞いた質問では、いずれにおいても測定器による血糖管理をしている患者群が総じて高い満足度が示された。糖尿病治療の満足度を測定する指標(DTSQ)を用い日常生活や将来に対する意識を聞いた質問では、ポジティブな項目について、「毎日を楽しく過ごしている」は、2型糖尿病全体が53.7点だったのに対し、血糖管理・用量調節群は54.3点と高かった。 一方、日常生活や将来に対する不安などネガティブな項目については、同患者群で「強い不安や緊張を感じて悩むことがある」と感じている割合が高かった。質問では「強い不安や緊張を感じて悩むことがある」が、2型糖尿病全体が51.3点だったのに対し、血糖管理・用量調節群は54.7点と高かった。日常生活に不安や心配を抱いていると、治療に積極的に関わる姿勢につながることがうかがえる結果になった。 調査結果に所感を寄せた天理よろづ相談所病院副院長の石井均氏は、「インスリン治療において適切な血糖コントロールを行っている患者は、コントロールをしていない患者に比べ、治療に対する満足度が高く、日常生活を楽しんでいることがわかった。インスリンの導入には、依然拒否反応を示す患者も多いが、インスリン治療で血糖コントロールすることの意識が、生活の質の違いに影響を及ぼすことが広く知られれば、患者の治療を続ける励みにもなるのではないか」と話している。
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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