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2012年06月05日

清涼飲料の飲みすぎを規制し肥満対策 米ニューヨーク市

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食事療法
 米ニューヨーク市のマイケル ブルームバーグ市長は、肥満対策に取り組むために、レストラン、映画館、食料品店での高カロリーの清涼飲料の販売を規制するプランを発表した。
高カロリー飲料のがぶ飲みで高まる糖尿病の危険性
 「市民はコーラなどの清涼飲料を水代わりに飲んでいる」として、ニューヨーク市は高カロリーの清涼飲料の販売を規制する方針を打ち出した。規制の対象となるのは、約473mL(16オンス)以上のボトル、カップに入ったコーラやソーダなどの高カロリー飲料。低カロリーのダイエット飲料やフルーツジュースなどは規制されない。

 市の肥満対策委員会は「米国人の1日のカロリー消費量は30年前に比べ200〜300kcalも増えている。原因のひとつは、高カロリー飲料の飲み過ぎだ。肥満は、2型糖尿病、心臓病などの慢性疾患の増加につながる」と見解を述べている。

ニューヨーク市が制作したビデオ
(画面をクリックすると再生が開始されます)
「ソーダ1本に角砂糖16個分の糖分が含まれています」、
「1日1本の缶入りソーダで、1年では約4.5キログラム(10ポンド)の脂肪が余計につきます」と注意を呼びかけている。
 米国では肥満が急増しており、1690年代には13%にすぎなかった肥満者の割合は、2007〜2008年には34%が該当するようになった。肥満や過体重の数は343万7,000人に上り、年間5,800人のニューヨーク市民の死因となっている。

 米国人の1日のエネルギー摂取量は30年前に比べ200〜300kcal増えている。増えた分は高カロリーの清涼飲料や食品によるものだ。米国民の食生活はこの数十年で、摂取カロリーと栄養バランスが崩れたとしている。

 肥満は子供や若年者の間でも急増しており、ニューヨーク市の6〜11歳の子供の21.3%が肥満で、全米平均の19.6%よりも高い。

 肥満は2型糖尿病の増加の原因となる。市では成人の3人に1人が糖尿病か耐糖能異常とみている。有効な対策を行わないと、将来に2型糖尿病の爆発的な増加につながるおそれがある。

 市では2007年に、2,600人が糖尿病が原因となり下肢を切断し、1,400人が糖尿病腎症により透析療法を開始した。糖尿病網膜症の患者数は10万人以上に上るという。

 ニューヨーク市は2012年1月に、清涼飲料のサイズに注意を向けるため、広告キャンペーンを開始した。米国では高カロリーの食品の消費量が劇的に増えている。コーラなどの清涼飲料は過去50年で4倍になり、フレンチフライなどは3倍になり、市民の食品の選択は「より狭く、より多く」変わってきた。

 「体に必要な量よりも多くの食品が売られている。コーラやハンバーガーなどスーパー・サイズの食品が肥満につながる危険性があることを警告し、食事をするときに健康的な食品を選択できるよう情報を提供する必要がある」とニューヨーク市保健委員のThomas Farley博士は話す。

 カロリーの過剰な摂取は体重増加の原因となり、2型糖尿病の危険を大幅に高める。肥満は高血圧症、がん、心臓病、関節炎、抑うつ、喘息などの原因にもなる。「ニューヨーク市民がダイエットを実行すれば、これらの健康問題の危険性を大幅に減らすことができる」とFarley博士は強調する。

Reversing the Epidemic: The New York City Obesity Task Force Plan to Prevent and Control Obesity(ニューヨーク市)

[ Terahata ]

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