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2012年02月17日

HbA1c国際標準化 4月からJDS値からNGSP値に移行


表記変更を周知するポスター
監修:日本糖尿病対策推進会議
 HbA1c値の表記が4月から変わる。日常診療で現行のJDS値に約0.4%を加えたNGSP値に切り替わることになり、関連団体は医療機関や一般への周知を開始した。
 HbA1c値は、採血時点から過去約1〜2か月間の平均的な血糖値を反映する検査値で、糖尿病の診断や健診、疫学調査などに広く使われている。

 HbA1c値の表記問題は、日本で現在使用されているJDS値が国際標準のNGSP値よりも、表記上約0.4%低い値であることから生じていた。日本糖尿病学会は国内の研究成果に基づいて糖尿病合併症の予防などの観点からHbA1cの治療目標を提示してきた。日本のHbA1cの測定精度は世界的にみて良好だという。

 しかし、JDS値を使用しているのは世界で日本だけで、0.4%の差が補正されないまま欧米の研究論文が日本に紹介されたり、誤って判断される危険性があった。また、糖尿病の研究・調査や治療法開発は世界規模で行われており、このままでは日本の糖尿病研究・治療の進歩に大きな不利益を及ぼしかねない。

 そこで、日本糖尿病学会、日本糖尿病協会、日本糖尿病対策推進会議は1月に、HbA1c値の表記を国際標準のNGSP値に切り替えることを発表した。同学会ではJDS値からNGSP値に移行する時期について慎重に検討し、厚生労働省・日本医師会・保険者団体などとも協議を重ねてきた。

 ただし、日常診療での混乱を減らしたり、過去のデータとの比較を行いやすくするため、当面は従来のJDS値も併記される。また、糖尿病の診断基準に加え、コントロール目標・判定基準なども、従来の値をNGSP値に換算したものが用いられる。

 従来のJDS値をNGSP値へ換算するときは、HbA1c値(JDS値)が5.0〜9.9%である場合は、0.4を足すことで求められる。
 2012年4月1日よりHbA1c値はNGSP値を用い、当面の間、JDS値も併記される。
 JDS値とNGSP値の換算式は次の通り。

JDS値で5.0〜9.9%:NGSP値(%)=JDS値(%)+0.4%

 NGSP値とJDS値は、以下の式で換算が可能だ。

NGSP値(%)=1.02×JDS値(%)+0.25%

日本糖尿病学会
日本糖尿病協会

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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