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2010年03月23日
低血糖時のブドウ糖投与、救急救命士が対応
しかし、検討会では「傷病者の症状が悪化するおそれがあり、生命が危険な状態にあると判断された場合は、搬送されるまでの間に症状の悪化を防止し生命の危険を回避するために緊急に必要な処置を行うことで救命率が高まる」と判断。医師の指示の下で実施すれば安全性も問題ないと結論付けた。
ただし「実効性などの検証が足りない」などの慎重意見も出たことから、実証研究を行うことになった。厚生労働科学研究班が中心となり来年度から1〜2年間程度、医療関係者と消防関係者が共同で行い、有効性などを精査する。研究で得られたデータをもとに解禁時期など細部を検討する。
実証研究で予定されているのは、下記の3項目
- 血糖測定と低血糖発作症例へのブドウ糖溶液の投与
- 重症喘息患者に対する吸入β刺激薬の使用
- 心肺機能停止前の静脈路確保と輸液の実施
対応が遅れ低血糖の状態が長い時間続き、中枢神経系の機能障害などの症状が残った例も報告されており、緊急の場合にはすぐにブドウ糖を投与し治療することが重要となる。検討会では「病院などへの搬送に時間がかかる場合に、低血糖の鑑別診断を行い低血糖であるということが分かれば、ブドウ糖の投与をして意識を改善できる可
低血糖を疑い血糖測定を行う患者の条件として、傷病者が「意識障害が起きている」「血糖降下剤やインスリン療法を行っている」「病歴により低血糖が疑われる」といった条件が当てはまる場合が検討されている。
糖尿病患者が低血糖を起こし、意識障害に陥ったときに、救急救命士などが低血糖を見分けられるように、患者が「IDカード」などを携帯することを周知することも必要とされた。IDカードには、自分が糖尿病であることや氏名、自宅・病院の連絡先などが表記してある((社)日本糖尿病協会では専用のIDカードを発行している)。それがあれば、低血糖や、医療機関などを適切に判断できるようになる。
現場の救急では、低血糖そのものの事例はかなり多いという。消防庁実態調査の2008年のデータによると、低血糖の傷病者6万2788人のうち低血糖と判定された人は706人で1.1%に相当する。検討会に参加した東京消防庁救急部長の野口英一氏は「意識障害を起こし病歴聴取ができない場合には、医療機関や薬局で配布される糖尿病手帳や、処方薬を表記したお薬手帳などがあれば、治療歴の確認をできる」と強調してい
第3回救急救命士の業務のあり方等に関する検討会(厚生労働省)
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