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2009年12月25日
世界糖尿病デー:東京上空をヘリコプターでクルーズ
アボット ジャパン ダイアベティスケア事業部は、11月14日の世界糖尿病デーに、「チャリティーヘリコプタークルーズ」を実施した。招待された1型糖尿病患者とその家族は、東京周辺をヘリコプターで周遊し、ブルーにライトアップされた東京タワーやレインボーブリッジを空から楽しんだ。
当日はクルーズを数回にわけて実施。東京へリポート(新木場)と舞浜ヘリポートを飛び立ったヘリは東京周辺を周遊し、参加した7歳から20歳の1型糖尿病患者16人と、保護者9人が、東京上空からのブルーライトアップを楽しんだ。
ブルーにライトアップされた東京タワーとレインボーブリッジ
クルーズに参加した患者がホームビデオで撮影
1型糖尿病は世界的に増加
1型糖尿病は、自己免疫疾患(免疫機能が自分の体に対して働いてしまう病気)などで、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞が破壊されて発病するタイプの糖尿病。生活習慣と関係なく発症し、多くの患者は小児・若年期に発症する。
IDFの調査によると、世界の14歳まで1型糖尿病患者の人口は47万9600人で、発症は年間に3%ずつ増えている。10万人当りの罹患率は、米国やカナダではそれぞれ23.7と21.7だが、日本では2.4となっており、日本では欧米などに比べ1型糖尿病の患者数は少ない。
1型糖尿病の治療では、インスリン療法が生命を維持するために必要だが、食事や運動などの生活習慣が関係する2型糖尿病で求められる食事療法などは必要にならない。頻回の血糖測定も、血糖コントロールを改善するために必要だ。医療の発達した先進国では、糖尿病合併症を予防し健康的に生活している1型糖尿病患者は多く、スポーツ選手として活躍している人もいる。
しかし、医療が発達していない途上国では、適切な糖尿病の検査や治療を受けられない患者も多い。子供の2型糖尿病も世界的に増えており、それらの多くは減量や運動の習慣化、食生活の改善で予防・改善できる。
そこで「世界糖尿病デー」では、糖尿病について適切な知識を普及させる「糖尿病教育」の必要が世界規模で呼びかけられた。
世界糖尿病デーに1000ヵ所以上が
ブルー・ライトアップ
今年の11月14日の世界糖尿病デーには、世界の1015ヵ所の名所や建造物が、シンボルカラーのブルーにライトアップされた。関連する市民対象の講演などのイベントなども、113の国や地域で行われた。2009年から2013年にかけての世界共通のテーマは「糖尿病教育と予防」で、今年のスローガンは「糖尿病を理解し、コントロールしよう」。
糖尿病に関連する世界中の組織、政府機関、企業が、国や地域の違いを越えて「世界糖尿病デー」に賛同している。アボットも、日本、香港、シンガポールをはじめとする世界35ヵ国以上において、医療従事者や糖尿病患者と協力しキャンペーンを展開している。
その内容は、各地域の糖尿病医療機関にて行われる血糖測定イベントのサポート、医療従事者向けの教育セミナー、従業員向けの糖尿病に関する調査などの啓発活動など。特に糖尿病の管理にインスリン療法を行っている糖尿病患者が血糖モニタリングを継続的に行う便益についての認識を高めるよう、「糖尿病の教育」を促すことを重視している。
ブルー・ライトアップ
- アルゼンチン
小児糖尿病患者が、ビデオゲームを使って、糖尿病や血糖モニタリングの重要性に対する理解を深めるプログラムを実施。 - スウェーデン
糖尿病ケアや血糖モニタリングに関する疑問に答えできるよう、糖尿病患者に対してコーチングプログラムを実施。 - 米国
糖尿病患者を財政面、製品、教育面でのサポートし糖尿病の管理を改善。 - セネガル
アフリカ内でも特に必要性の高い地域において糖尿病ケアと教育を支援することを目的として、同国で初めての糖尿病センターを設立。 - 中国
アボットが支援する地域保健イニシアチブは、特に農村部において、一般市民の糖尿病に関する認識の向上および疾患に関する医師の教育強化に努めている。このイニシアチブは、患者が自分の住む町で糖尿病ケアサービスを享受できるようにするとともに、主要都市の病院に糖尿病患者の数を最低限に抑える(集中しないこと)ことを促進するもの。
関連情報
・ 世界糖尿病デー(国際糖尿病連合、英語)
・ 世界で開催された「世界糖尿病デー」が様子がビデオで紹介されている(YouTube)。
・ 世界でもっとも大規模な糖尿病キャンペーン(The world’s biggest diabetes campaign)
・ 糖尿病を理解し参加しよう(Understand Diabetes, Get Involved)
・ ブルーサークル 糖尿病とともに生き共有(Diabetes Blue Circle - Wear & Share)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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