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2009年03月18日
50歳ではじめる運動 禁煙と同等に寿命を延ばせる
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研究者らは、スウェーデンのウプサラ地方に在住し1970年から73年にかけて50歳だった男性2205人を対象に、その後60歳、70歳、77歳、82歳時に追跡して調査した。調査内容は体重、身長、BMI(肥満指数)、血圧、コレステロール値、喫煙習慣、アルコール摂取、運動など。この研究は、英国医師会誌「British Medical Journal」オンライン版に3月6日発表され
運動については、参加者に余暇の過ごし方や運動習慣についてアンケート調査を行い、(1) テレビ、映画、読書などで体を動かさない、(2) ウォーキングやサイクリングなど楽しむ、(3) スポーツやガーデニングなど活発な運動に週3時間以上を費やす、(4) 激しい運動や競技を習慣的に行う、という4つのカテゴリーに振り分けた。
期間終了までに1329人(60%)が死亡したが、参加者の半数近くは運動のレベルが高く、運動やガーデニングなどに週3時間以上を費やし、36%はウォーキングやサイクリングなどの習慣があった。
あまり運動をしない人が運動を始めると、10年後には死亡率が運動レベルの高い人と同等に下がることも確かめられた。50歳と60歳の間に運動を始めた人を10年間追跡して調査したところ、死亡率は半分に下がっていた。また、60歳時に運動レベルを高めた男性の約10年後の死亡リスクは、50歳から60歳の間に運動レベルが高かった男性と同等だった。ただし、運動の恩恵を得られるまで少なくとも5年間は続ける必要があるという。
一方で、喫煙習慣のある男性は、喫煙習慣が生涯なかった人に比べ、平均で約10歳年早く死亡したが、60歳、50歳、40歳、30歳のときに禁煙した人では、平均寿命はそれぞれ3、6、9、10年間長くなった。運動と禁煙の死亡リスクに対する影響は同等であることが示された。
研究について、米エール大学(コネティカット州)医学部予防研究センター所長のDavid L. Katz博士は、「運動が女性でも同様に有益かどうかはまだ不明」としながらも、「運動を始めるのに遅すぎるということはない。運動は高血圧と脂質異常を改善し心血管を強くする。運動を続けることで得られるメリットは大きい」と述べている。
British Medical Journal 2009; 338: b688
British Medical Journal 2004; 328: 1519
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