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2009年02月26日

春キャベツは空腹感を抑えるのに効果的

キーワード
食事療法
キャベツ
 空腹感の対処策として、野菜や海藻、きのこなど、たくさん食べてもエネルギーの少ない食品を利用する方法がある。キャベツを使った料理を添えると満腹感を得られやすい。

 キャベツは葉がやわらかく味に癖がないので、生でも、炒めても、煮ても食べられる。料理も和食、洋食、中華のどれにでも合うので、食事療法にうってつけの食材といえる。

 3月から5月の寒い時期に市場に並ぶ春キャベツは人気のある品種で、キャベツの収穫量の25%が春キャベツだ。巻きが柔らかく、葉がみずみずしいのが特徴。できるだけ旬のおいしさを堪能するのが栄養的にも良い。

キャベツ
キャベツは生100g当たり23kcalと低エネルギーで、食物繊維が1.8gと多く含まれる。ビタミンCやβカロテンなどのビタミンも豊富。
 春キャベツを生のまま、時間をかけて噛んでいると甘みが増し、空腹感もなくなる。キャベツを半分に切り、さらに三等分し、毎食前にひとつずつ食べると効果的だ。

 キャベツには食物繊維が豊富に含まれる。食物繊維が多く含まれる野菜をとると、炭水化物の吸収を遅らせることができ、特に食後血糖値の上昇がゆるやかになる。食後高血糖を抑えられると、インスリン分泌の増加(高インスリン)も抑制される。その結果、肝臓での中性脂肪の合成が減り、血中の中性脂肪を低下させる効果を期待できる。

 毎食前に野菜を食べると咀嚼回数を増やすこともできる。「よく噛む」ことで脳でのヒスタミン神経活動が刺激され、満腹感を得られやすくなり、食べすぎを防げる。また、食欲に関係するホルモンであるレプチンの分泌も刺激する。

 レプチンは脂肪細胞から分泌されるサイトカイン(生理活性物質)の一種で、食欲を抑制する作用がある。脂肪が増えた肥満の状態ではレプチンに対する感受性が低下する。レプチンのはたらきが改善すると、糖代謝が良くなりインスリンの感受性を高め、エネルギー消費を増やしたり、食欲を抑えられるようになる。

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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