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2007年05月23日

糖尿病でたばこを吸う人の腎症発症率は2倍に

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糖尿病合併症
 喫煙習慣のある2型糖尿病患者は、喫煙しない患者に比べ、糖尿病性腎症の発症リスクが約2倍に高まることが、お茶の水女子大学の研究グループの調査でわかった。この研究は米国の医学誌「Diabetes Care」5月号に掲載された。

 この研究は、曽根博仁・お茶の水女子大学生活科学部食物栄養学科准教授らによるもので、男性の2型糖尿病患者357人を、茨城県の診療所で3〜7年にわたって調査した。

 研究では微量アルブミン尿を指標とした。アルブミンは分子量が小さい蛋白質で、早期腎症の段階で尿に混ざる。糖尿病性腎症がある程度進行すると、尿中に蛋白質が混ざるようになるが、尿中のアルブミンの排泄量を調べれば、高度な尿蛋白があらわれる前に腎の異常を知ることができる。

 357人のうち179人は習慣的に喫煙をしており、74人は過去に喫煙をしていた。喫煙習慣のない人は104人だった。

 調査の終了時点で106人にアルブミン尿の排泄が認められた。喫煙習慣のない患者では23人だったのに対し、喫煙している患者では60人と有意に高かった。また、過去に喫煙していて禁煙した患者でも23人が発症した。

 年齢などの要因を排除し解析した結果、たばこを吸っている患者の腎症の発症率は、全く吸わない患者の2.1倍だった。喫煙習慣がなくても、過去に喫煙していた患者でも1.9倍と高かった。

Diabetes Care 30: 1286-1288, 2007.

詳しくは「Diabetes Care」のサイトへ(英文・要約)

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[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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