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2007年05月24日

速効型インスリン分泌促進薬「グルファスト®錠」、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用療法の効能追加

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 キッセイ薬品工業は、武田薬品工業と共同で販売している「グルファスト®錠5mg、同10mg」(一般名:ミチグリニドカルシウム水和物)について、α-グルコシダーゼ阻害剤(α-GI)との併用療法の効能追加が承認されたと発表した。

 「グルファスト®」はキッセイ薬品が創製・開発した速効型インスリン分泌促進薬で、日本では「2型糖尿病における食後血糖推移の改善」の適応症で2004年に発売された。

 服用後速やかに効果を発現することから、インスリン分泌を自然なパターンに近づけて食後高血糖を改善し、作用持続時間が短いため空腹時の低血糖を起こしにくいという特長がある。

 一方、α-GIは、糖質を腸管で二糖類から単糖へ分解する酵素(α-グルコシダーゼ)の作用を阻害し、糖質の消化・吸収を遅延させることで食後高血糖を改善する薬剤で、武田薬品の「ベイスン®錠」(一般名: ボグリボース)などがある。

 α-GI単独療法を対照とした二重盲検比較試験を行った結果、α-GI単独療法に比べ、グルファスト®とα-GI併用療法は低血糖リスクを増加させることなく、血糖コントロールの指標であるHbA1cを有意に改善することが確かめられた。

 この併用療法により、食後の急峻な血糖の上昇(グルコーススパイク)をより改善することが確認されたとしている。グルコーススパイクは動脈硬化を促進する危険因子であり、心筋梗塞などの心血管障害リスクを上昇させることが明らかになっている。

詳しくは武田薬品工業(株)のサイトへ(プレスリリース)

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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