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糖尿病3分間ラーニング
NEAT(ニート):座って過ごす時間を減らし生活活動を増やそう
2006年10月20日
カテゴリー:糖尿病の予防  運動療法 

 日常生活での運動とまではいえない立ったり歩いたりといった軽めの動作であっても、活動の頻度を高めることで1日の消費エネルギーを増やすことができる。だから座ったまま過ごす時間をなるべく減らした方がよいこれが「NEAT(ニート)」の考え方。

 米国でニートが高い人では肥満が少ないという研究が報告され話題になっている。糖尿病を指摘されてからまだ間もない人や軽症の人であれば、食事療法と並行して行うことで治療効果を上げる役に立ちそうだ。
立っているだけでもエネルギー消費量は増える
ニートを高める
日常生活での活動

立って家事をする

立って庭仕事をする

テレビを立ったまま見る

子供と遊ぶ

 ニートとは、運動ではない日常生活での活動で発生する熱量のことで、「Nonexercise Activity Thermogenesis」の頭文字を取り「NEAT」とした。米国で行われた運動時以外の体のエネルギー代謝についての研究で注目されるようになり、1990年代に糖尿病に関する先進的な研究で知られる米国のメイヨークリニックの研究グループが論文を発表したことで、一般にも知られるようになった。

 同研究グループが昨年発表した研究では、やせ気味の人と肥満気味の人の合計20人をそれぞれ10日間にわたり行動を観察した。その結果、肥満気味の人はやせ気味の人よりも1日平均で約2.5時間座っている時間が長く、歩行時間が少ない傾向があることが分かった。立っている時間を1日に2.5時間増やすだけで、約350キロカロリーのエネルギーを余分に消費した計算になる。

 こうした結果を受け、体をこまめに動かす習慣がある人では、ニートの値が高くなっているのではないかと考えられた。運動をしていない安静時であっても、体は基礎代謝や日常生活の身体活動でエネルギーを消費している。日常で体をよく動かしニートが高くなると基礎代謝が増える傾向があり、運動をしていない時でもエネルギーを消費しやすい体になる。

日常生活でエネルギー消費を増やすコツ
 運動や活動は、日常生活での労働、家事、通勤・通学、趣味などの「日常生活での活動」と、体力の維持や向上を目的として意欲的に行う「運動」の2つに分けられる。糖尿病の運動療法では、最大酸素摂取量の50%前後の強度の運動が勧められるが、これは感覚としては「ややきつい」という感じられることが多い。ほとんど運動をしてこなかった人では、こうした運動を急に始めるのは難しいという場合もある。

 こうした運動を続ける余裕がないという人でも、階段の上がり下りや、立って家事や仕事をするなど、日常で体を動かす回数を増やすことでエネルギー消費量を増やすことができる。

 注意しなければならないのは、ニートは食事療法との組合せることで効果を得られるということだ。頑張って日常での活動量を増やしても、食事療法がおろそかになると十分な効果を得られないので、食事療法をしっかり行うことが大切となる。


「健康づくりのための運動指針2006」(運動所要量・運動指針の策定検討会)より一部改変、運動施策の推進(厚生労働省)

参考文献:Science 28: Vol. 307 no.5709, 530-531, 2005.

non-exercise activity thermogenesis(メイヨークリニック、英文)

関連情報
太っている人と痩せている人の運動以外の消費エネルギーの違い(セルフメディケーション推進協議会)

[ Terahata ]
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