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2024年03月21日

「ヨーグルト」が糖尿病リスクを減らす ジャンクフードから置き換えると糖尿病リスクは低下

 米国食品医薬品局(FDA)は、ヨーグルトを食べると糖尿病リスクを軽減できるという健康強調表示をすることを支持すると発表した。

 週に2カップ(3回分)以上のヨーグルトを食べるのを習慣にすると、2型糖尿病のリスクが減る可能性があるとしている。

 ヨーグルトを食べている人は、2型糖尿病のリスクが低いことが、大規模な調査で示されている。

 乳酸菌の含まれるヨーグルトを食べる習慣は、メンタルヘルスの改善にも役立つという研究も発表されている。

ヨーグルトが糖尿病リスクを軽減 FDAが健康強調表示を支持

 米国食品医薬品局(FDA)は2024年3月に、ヨーグルトを食べると2型糖尿病のリスクを軽減できるという健康強調表示をすることを支持すると発表した。

 「週に2カップ(3回分)以上のヨーグルトを食べるのを習慣にすると、2型糖尿病のリスクが軽減される可能性があります」と、FDAでは述べている。

 これは、米国の食品会社より出された要請を受けて発表したもので、ヨーグルト摂取と2型糖尿病のリスクの低下との関係を裏付ける信頼できる証拠が、限られてはいるものの、いくつかあると判断したとしている。

 米国糖尿病学会(ADA)によると、糖尿病の人に勧められる食品として、▼精製されていない全粒穀物、▼豆類、▼大豆類、▼ナッツ類、▼葉物野菜、▼牛乳やヨーグルト、▼n-3系脂肪酸が多く含まれる魚、▼糖質の少ない果物などがある。

ジャンクフードをヨーグルトに置き換えると糖尿病リスクは低下

 ヨーグルトを食べる習慣が、糖尿病リスクを低下するという研究が発表されている。

 英ケンブリッジ大学の研究では、ヨーグルトを食べている人は、2型糖尿病のリスクが最大で28%低いことが示されている。ヨーグルトが、糖代謝を改善している可能性があるとしている。

 研究グループは、2型糖尿病を発症した人を含む、英国に在住する、3,502人の成人を11年追跡した研究のデータを解析した。その結果、ヨーグルトを食べている人は、2型糖尿病の発症リスクが低いことが分かった。

 とくに、ポテトチップスやドーナツ、スナック菓子などの、糖質や脂肪の多い高カロリーの食品を食べるのを控えて、代わりに無糖のヨーグルトを食べるようにすると、糖尿病リスクの減少を期待できるという。

 「牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品には、良質なタンパク質、脂肪、ビタミンD、カルシウム、マグネシウムなどが含まれています」と、同大学医学研究会議(MRC)疫学ユニットのニタ フォロウヒ氏は指摘している。

 「ヨーグルトなどの発酵食品は、腸内の善玉菌を増やして悪玉菌を減らし、腸内環境を改善する、プロバイオティクスの効果も期待できます」としている。

ヨーグルトを食べている人は糖尿病リスクが低い

 米ハーバード公衆衛生大学院による大規模な研究でも、ヨーグルトを食べる習慣のある人は、2型糖尿病のリスクが低いことが示されている。

 1日に28gのヨーグルトを毎日食べている人は、2型糖尿病のリスクが18%低いことが、3件の大規模なコホート研究で示された。ヨーグルト1カップは100g~200gだ。

 研究グループは、医療従事者追跡調査(1986年~2010年)、看護師健康調査(1980年~2010 年)、看護師健康調査II(1991年~2009 年)に参加した10万人以上の健康データを解析した。

 「ヨーグルトが糖尿病のリスクを減少するメカニズムについて、すべては解明されていませんが、乳製品に含まれるカルシウムやマグネシウム、あるいは特定の脂肪酸が、2型糖尿病のリスクを低下させている可能性があります」と、同大学院栄養・疫学部のフランク フー教授は言う。

 「また、ヨーグルトが腸内環境を改善するプロバイオティクス効果が、炎症を軽減するのに役立っており、インスリン感受性を改善し、血糖値を下げるインスリンの効きを良くしている可能性も考えられます」としている。

 ヨーグルトが糖尿病のリスクを低下させる因果関係を確かめるために、大規模なランダム化比較試験の実施が必要としている。

ヨーグルトを食べる習慣はメンタルヘルス改善にも有用

 乳酸菌の含まれるヨーグルトや発酵食品を食べる習慣は、うつ病や不安症などの予防に役立ち、メンタルヘルスを改善する可能性があるという研究も発表されている。

 そうした食品を食べることで、ストレスが軽減され、気分障害などに好ましい影響があらわれるとしている。うつ病などの新たな治療法の開発につながる発見としている。

 ヨーグルトや発酵食品に含まれる乳酸菌であるラクトバチルス属などは、食物の分解を促したり、タンパク質やカルシウムなどの吸収を高め、糖から乳酸などを作りの腸内の環境を良くする善玉菌として注目されている。

 米バージニア大学医学部は、ラクトバチルス属が体のストレス管理に役立ち、うつ病や不安症などのメンタル不調を改善することを発見した。

 マウスを使った実験で、ラクトバシラセア属の乳酸菌が、ストレスに対する体の反応を調節し、うつ病の予防に役立つインターフェロン ガンマと呼ばれる免疫メディエーターのレベルを維持していることを発見した。メディエーターは、細胞から細胞への情報伝達に使われる伝達物質だ。

 「腸内細菌のバランスを良くすることが、免疫システムを健康にし、メンタルヘルスを改善し、私たちのウェルビーイング(幸福)を高めるために有用である可能性があります」と、研究者は指摘している。

FDA Announces Qualified Health Claim for Yogurt and Reduced Risk of Type 2 Diabetes (米国食品医薬品局 2024年3月1日)
What superstar foods are good for diabetes? (米国糖尿病学会)
Dietary dairy product intake and incident type 2 diabetes: a prospective study using dietary data from a 7-day food diary (Diabetologia 2014年2月8日)
Yogurt and Diabetes: Overview of Recent Observational Studies (Journal of Nutrition 2017年7月)
Yogurt may reduce type 2 diabetes risk (ハーバード公衆衛生大学院 2014年11月25日)
Does a yogurt a day keep diabetes away? (BioMed Central 2014年11月25日)
Dairy consumption and risk of type 2 diabetes: 3 cohorts of US adults and an updated meta-analysis (BMC Medicine 2014年11月25日)
Scientists Uncover How Fermented-Food Bacteria Can Guard Against Depression, Anxiety (バージニア大学 2023年11月28日)
Lactobacillus from the Altered Schaedler Flora maintain IFNγ homeostasis to promote behavioral stress resilience (Brain, Behavior, and Immunity 2024年1月)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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