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2021年11月12日

【世界糖尿病デー】インスリン治療を続けて50年 第19回「リリー インスリン50年賞」受賞者発表

 日本イーライリリーは、11月14日の「世界糖尿病デー」にあわせて、インスリン治療を50年以上継続している糖尿病とともに生きる人々に敬意をあらわし顕彰する、第19回「リリー インスリン50年賞」の14人の受賞者を発表した。

 糖尿病はかつては不治の病だったが、インスリンの発見により治療が飛躍的に進歩した。インスリン発見から100年が経過した現在では、世界中の多くの患者がインスリンの恩恵を受けている。
インスリン発見100周年 インスリンはミラクル(奇跡の薬)
 「リリー インスリン50年賞」とは、インスリン治療を50年以上継続している糖尿病とともに歩む人々の長年の努力を称えることを目的に、1974年に米国で始められた。日本でも2003年に表彰を開始し、第19回を迎えた今年を含め、これまでに198人が同賞を受賞している。

 インスリンは、100年前の1921年にカナダ人医師であるフレデリック バンティングにより発見された。翌年の1922年に、イーライリリーとトロント大学が共同開発を開始し、1922年に高濃度インスリン溶液の製剤化に成功、1923年には世界ではじめてインスリン製剤「アイレチン」の大量生産を実現、販売を開始した。

 糖尿病はかつては不治の病だったが、インスリンの発見により治療が飛躍的に進歩した。それまで1型糖尿病患者の主な治療は、食事を極端に制限し、血糖値の上昇を抑える方法だった。インスリンにより血糖コントロールができるようになり、食事は家族や友人と一緒に楽しむものへと一変した。さらには、患者は年相応のみずみずしい肉体を取り戻すことができた。インスリンは「ミラクル(奇跡の薬)」と呼ばれた。

 インスリンが発見されて100年が経過した現在では、世界中の多くの患者がインスリンの恩恵を受けている。インスリン製剤はめざましく進歩し、現在は患者の病態や治療に合わせて、作用の現れる時間や持続する時間の異なるさまざまなタイプのインスリン製剤が使われている。注入器や注射針も改良が重ねられ、患者の負担を軽くし、痛みの少ないものが使われている。

 イーライリリーは1996年に、遺伝子変異を導入しタンパク質を改変する技術を用いた、世界初の超速効型インスリンアナログ製剤「ヒューマログ」を発売。さらに2020年には、新規の超速効型インスリン「ルムジェブ」を発売し、食事開始時(食事開始前の2分以内)の注射が可能になった。

 インスリン療法の考え方は、インスリン注射などによって体の外からインスリンを補って、健康な人の血中インスリンの変動をできるだけ忠実に再現すること。患者の病態や生活スタイルなどさまざまな状況を考慮した治療が行われており、治療を開始・継続する患者の負担を軽くするよう工夫されている。
インスリン治療を50年以上継続している患者を表彰
 「リリー インスリン50年賞」は、インスリンの進歩の道のりのうち、半分にあたる50年以上にわたりインスリンによる治療を継続している患者を対象としている。

 第19回「リリー インスリン50年賞」の受賞者は14人。受賞者には名前を刻印したトロフィーが贈られた。新型コロナの拡大防止に配慮し、通院のタイミングに合わせてそれぞれの施設で祝えるよう、表彰サポートセットが用意された。

 「受賞者の皆さまの長い治療継続のご努力に心から敬意をあらわします。世界ではじめてインスリンを一般販売した企業の日本法人として、今後も糖尿病とともに生きる1人ひとりに寄り添い、継続的なサポートを提供してまいります」と、日本イーライリリーでは述べている。

表彰サポートセット

記念品:トロフィー

糖尿病とともに歩む人々への励ましのメッセージ
 「インスリン50年賞」には、インスリン治療を継続するすべての糖尿病患者に勇気と希望を与え、治療に前向きに取り組むうえでの目標になりたいという願いが込められている。

 受賞者は、その道のりを振り返りながら、家族や医療従事者など周囲の人々への想いや、他の糖尿病とともに歩む人々への励ましのメッセージをあらわした。

第19回「リリー インスリン50年賞」 受賞者のプロフィール(抜粋)

K.I さん
 現在のHbA1cも優等生な数値ではありませんが、私はとにかくプラス思考。なんとかなるさ精神とインスリンのおかげで、50年間、とても幸せに暮らせています。

一瀬諒則 さん
 発症したのは23歳の時です。そのころのインスリン治療は、ガラスの注射器と針を鍋で沸かした熱湯のなかで消毒し、何度も使用するのが当たり前。治療当初から自分自身で注射も行いました。
 自分に合ったインスリン治療はもちろん、食事の量やバランスを調整し、無理なくできる運動を見つけて、それらを長く継続することが大事だと思います。

柿沼みやと さん
 これから治療を始める人は、痛くても辛くても、やるべきことを怠らずにやり通してほしい。やった者はきっと救われます。勝者同士で祝杯をあげましょう。

佐藤莊助 さん
 HbA1cは6.4%前後を維持しており、主治医から「よく頑張っていますね」と褒めていただくのが何よりの喜びです。
 若いころは暴飲暴食をしたこともありましたが、状況を受け入れ基本の治療を継続すれば、合併症が進行することはありませんでした。継続は力なりです。

杉本裕子 さん
 発症は生後11ヶ月、生まれて間もなくです。糖尿病についてきちんと理解したのは、1型糖尿病の子供を対象にしたサマーキャンプに参加した小学生の時。自分で注射ができるようになり、治療法などの知識も増えていきました。

辻洋美 さん
 これまでの51年を振り返ると、今、こうして元気でいられるのは家族、友人、お世話になったたくさんの先生、看護師さん、栄養士さん、それ以外のたくさんの方々に助けていただいたから。
 とくに両親がどれほど私のために尽くして愛情を注いでくれたのかを考えると、感謝の気持ちは言葉では言いあらわせません。

戸川まり子 さん
 幼少時は健康そのものだったのに、19歳で突然発症。28歳で結婚し、孫も生まれ、定年まで仕事もできて幸せです。
 発症から眼底出血を含む合併症はありませんでしたし、国内外のあちこちを旅しました。気持ちさえ病に負けなければ、どんなことも可能なのだと思います。

平石厚子 さん
 腎膿瘍、乳がん、胃がんと何度も手術を経験しましたが、医学の進歩を信じて、1日1日を大切に過ごしてきました。なんでも話せる仲間や家族を大切に。

平原智織 さん
 高校2年生で発症した時、不安でたまりませんでしたが「糖尿病のインスリン治療は、近眼の人が眼鏡をかけるのと同じ」と当時の先生が説明してくださり、前向きに考えられるようになりました。
 1日数回の注射を面倒に感じるかもしれませんが、そのうち生活の一部になります。インスリン注射さえあれば健康に暮らせる、それって幸せなことです。

星 和子 さん
 振り返れば調子にのると痛い目に合う、そんな綱渡りのような人生でしたが、落ちかけるたびに主治医の先生が命をつないでくださいました。生きているのは先生のおかげ、みんなのおかげです。
 月に1度の外来はきちんと行く。それだけ守っていれば大丈夫。正しい知識を身につけて適切に対処さえできれば、何も恐れることのない病気だと思います。

N.Y さん
 主治医の先生から「普通になんでも食べて良いですよ」と助言いただいて楽になりました。食べたい時は調整して打てばいいだけ、と思えば心が軽くなります。

「リリー インスリン50年賞」についての詳しい情報と、インスリン治療の進歩について、日本イーライリリーのホームページで詳しく紹介されている。

日本イーライリリー

知りたい! 糖尿病
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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