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2015年12月29日
食事で失敗しないための7つのコツ 年末年始の血糖コントロール
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生活にちょっとしたコツを加えれば、食べ過ぎや飲み過ぎを防ぐことができる――

おせち料理は保存性を高めるために味付けが濃く、糖分・塩分・酢などを多く使ってあるのが特徴。「栗きんとん」「伊達巻き」「黒豆」は特にカロリーが多い。「田作り」「数の子」「かまぼこ」「エビの煮物」も塩分が多いので、1回に全種類を無理に食べないことが大切だ。
「紅白なます」「煮しめ」などの野菜料理を自分で作るときは、だしや柑橘類の香りを効かせて減塩しよう。
おせち料理は、3日続けて食べなければいけないわけではない。お祝い膳を気持ち程度にとどめて、ふだんの食事に早く戻した方が無難だ。

「野菜から先に食べる」と、血糖値の上昇を抑えられ、満腹感も得やすくなる。野菜に含めてきのこ類や海藻、コンニャクを使った食物繊維が豊富に含まれる料理を積極的に選ぼう。
また、よく噛むことも食欲に影響する。「噛むという行為」により脳中の食欲に関連するホルモンの作用が刺激され、満腹感を得やすくなる。

市販の切り餅1個(50g)のカロリーが120kcalなのに対して、ご飯1杯(150g)のカロリーは240kcal。つまり餅2個とご飯一杯のカロリーは同じくらいになる。餅は2個までにとどめた方が無難だ。
もちを使ったメニューのお勧めは、野菜をたっぷり使ったお雑煮だ。きなこもちやぜんざいなどは砂糖を多く使っているが、野菜を一緒に摂れるお雑煮は食物繊維も摂れるので、血糖値の上昇を抑えられる。
暮れから正月にかけて、高齢者が餅をのどに詰まらせる事故が発生しやすい。小さく切る、あせらずゆっくり食べるなど、食べ方にも注意が必要となる。

食欲は「視覚」によって刺激されるので、目につくところにお菓子や果実などを置かないようにすると効果的だ。

野菜をたっぷり入れ、きのこ、こんにゃく、昆布などを使った鍋料理を、ふうふういいながら食べるのは、寒い冬には堪えられない。
鍋料理は短い時間で調理でき、大勢で食べても、1人や2人で食べても楽しめる。水と昆布で野菜などを煮る「常夜鍋」は、いたって簡単に作れる。小ぶりの土鍋に昆布を引き、醤油で薄味にして(あれば日本酒を加える)、ほうれん草や小松菜、白菜と、豚肉の薄切りをゆでながら、ゆったりとした時間を楽しめる。
油分を含むドレッシングをたくさんかけたサラダ、ポテトサラダ、マカロニサラダなども、カロリーや炭水化物が多いので、注意が必要。
カロリーを抑えられるのは、海藻やきのこ類をふんだんに使った海藻サラダ、海鮮サラダ、豆腐とちりめんじゃこのサラダなどだ。
また旬の野菜はおいしく、栄養値が高く、豊富に出回っているため入手しやすく、値段が安いという特徴がある。八百屋やスーパーマーケットでその時期に安売りをしている「句の野菜」を積極的に活用しよう。

特に高齢者は、食品を噛んだり飲み込んだりする力が弱くなっており、食べ物が気管に入りやすいので注意が必要だ。呼吸が停止すると死に至るので、周囲の人が素早く対処することが大切だ。
異物が気管に詰まって呼吸が苦しくなると、ほとんどの人がのどをかきむしる「チョークサイン」を出す。この動作を見たら窒息を疑おう。ただし、高齢者の場合は「反射が鈍い」などの理由で、チョークサインを出さずに急にうなだれてしまうことがある。「食事中に急にうなだれる」「息をしていない」というときは、まず食べ物による窒息を疑う必要がある。
救急車を呼ぶと同時に、口を開けてみて目の前に異物があり簡単に取り出せる場合は指で取り出す。取り出せない場合は、後ろから抱えて両手でみぞおちの下辺りを押し上げる方法(ハイムリック法)で異物を吐き出させるようにする。
のどに詰まった異物を家庭で取り除くことができたとしても、気管の中に残って誤嚥性肺炎を起こす危険性もあるので、必ず医師の診察を受けよう。
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