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2015年12月02日
低カロリー甘味料を利用すれば体重を減らせる 摂取カロリーも減少
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嗜好を満足させるために用いられる「嗜好食品」は、「茶類」「コーヒー」「清涼飲料」「ジュース・果汁入り飲料」「スポーツドリンク」などがある。糖類を含む嗜好飲料が多く、食べ過ぎるとカロリーの過剰摂取となり、肥満の原因になる。糖尿病の人では血糖コントロールを乱す原因になる。
高カロリーの糖類の代わりに低カロリー甘味料を利用すると、体重の増加を防げることが、英国のブリストル大学が発表した研究で明らかになった。
さらに、嗜好食品の代わりに水を飲む場合と比較しても、低カロリー甘味料を利用した方が減量につながりやすいという。
「エネルギーの摂取量と消費量のバランスによって、私たちの体の体重は保たれています。過剰なカロリーを摂取すると脂肪細胞として体に蓄積され、体重増加が起こります。エネルギー摂取量を減らすために、低カロリー甘味料を利用するのは効果的な方法です」と、ブリストル大学のピーター ロジャース教授(心理生物学)は言う。
研究チームは、ヒトを対象とした前向きコホート研究12件と介入研究28件の研究と、動物を対象とした研究90件を解析した。いずれも食事制限をせずに低カロリー甘味料の効果を調べたものだ。
その結果、高カロリーの糖類の代わりに低カロリー甘味料を利用すると、カロリー摂取量が減り、体重減少に効果的であることが明らかになった。この傾向は特に介入研究で顕著だった。
「よく飲まれている炭酸飲料は500mLで200kcalと高カロリーですが、低カロリー甘味料を使えばこれを2kcalに減らすことができます。嗜好食品を毎日摂取する人が多いので、摂取カロリーを減らすことは重要です」と、ロジャース教授は言う。
食品や飲料などの嗜好食品に低カロリー甘味料を利用することで、1日の摂取カロリーの平均を514kcalから75kcalに減らせるという。

「今回の研究は、低カロリー甘味料が良いのか悪いのかという視点よりも、むしろカロリー摂取量を減らすために日常的に実践が可能な手段になるという点に着目しています」と、ロジャース教授は説明している。
研究では、特に介入研究において、低カロリー飲料が食欲を増すことがないことが明らかになった。嗜好食品の代わりに水を飲む場合と比べても、食事の量が増えない傾向があるという。つまり、低カロリー飲料は水に比べても、体重コントロールに有利であることが示された。
「清涼飲料などの嗜好食品を摂取するのをやめるのは難しいという人が多くいます。そうした人でも低カロリー甘味料であれば、抵抗なく利用できるでしょう。低カロリー甘味料は受け入れやすい食品です」と、ロジャース教授はコメントしている。
なお、日本では低カロリー甘味料を使った加工食品に「ノンカロリー」「低カロリー」「ノンシュガー」「微糖」などと表示されることが多いが、栄養成分表示に規定があり、必ずしもカロリーは0kcalとは限らない。食品の栄養表示をよく見ることが大切だ。
Evidence shows low energy sweeteners help reduce energy intake and body weight(ブリストル大学 2015年11月10日)
Does low-energy sweetener consumption affect energy intake and body weight? A systematic review, including meta-analyses, of the evidence from human and animal studies(International Journal of Obesity 2015年11月10日)
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