ニュース
2015年04月01日
血糖コントロールを良好にする体重管理のすすめ
- キーワード
- 糖尿病と肥満 糖尿病リソースガイド
糖尿病専門医による知見を集約した「糖尿病情報スクランブル」では、松葉育郎先生による「糖尿病診療の目」の第4回「糖尿病と体重」を公開しました。
連載「糖尿病診療の目」へ ?
「糖尿病診療の目」では、長年、糖尿病専門医として臨床に携わってきた松葉医院院長の松葉育郎先生に、その経験から得られた知識を披露していただきます。糖尿病医療に長年携わってきた専門医は、どのような視点を持って患者さんの情報を整理・把握し、診療に何を目指しているのでしょうか。糖尿病診療のヒントとして、今後に役立つ知識として、頭の中の引き出しにしまっておきたい情報を定期的にお届けします。
糖尿病患者さんに求められている4つの管理目標は、血糖、体重、血圧、血清脂質というお話をしてきました。今回は、糖尿病と体重の関係について述べてみたいと考えています。どのように患者さん自身が体重を血糖コントロールの改善に反映し、維持するために取り組んでいけるかを具体的に考えてみます。
私は、糖尿病患者さんには必ず体重を自分自身で量る、体重計に載るという習慣をつけていただくことをお願いしています。できれば、体脂肪を測定できる体脂肪計付きの体重計を使用することを推奨しています。
糖尿病のコントロールを良好に保ち、維持していくために、血糖を自分で測ったり、自身で検尿し、尿糖をみたりすることの有効性を前回、お話してきました。実は、この体重を細目に計り、常に気をくばることだけで、良好な血糖コントロールを達成し、維持できる患者さんも、いらっしゃることを知っていただきたいのです。
糖尿病と言えば、太り過ぎ、いわゆる肥満と関係があることは、良く知られています。肥満は、単に体重が増えることではありません。摂取エネルギーが、消費エネルギーを上回った結果、予備のエネルギーとして蓄積された体脂肪が、必要以上に増えた状態です。体重は体格に影響をうけるので、一般的には体格指数Body Mass Index(BMI、体重(Kg)を身長X身長(m)で除した値)で比較検討に用いられています。
糖尿病と肥満の関連記事
- 糖尿病と肥満症への対策を世界に呼びかけ 肥満は糖尿病に影響 治療は進歩 国際糖尿病連合
- 野菜や玄米の「植物ステロール」が糖尿病や肥満を改善 コレステロールを低下させインスリン抵抗性を軽減
- 高血圧対策では減塩が必要 魚介系ラーメンは血圧を上げない? こんな食事は食塩が多くなりやすい
- 野菜やお茶のポリフェノールが糖尿病や肥満のリスクを減少 メタボのリスクも大幅に低下
- 【夏はビールの飲みすぎにご注意】軽度の飲酒は糖尿病リスクを低下? ノンアルコール飲料を利用し飲酒量を減少
- 暑い夏の運動は涼しい夕方以降に ウォーキングが糖尿病や肥満を改善 週末1日だけの運動も効果は高い
- ワカメ・コンブ・海苔が糖尿病や肥満のリスクを減少 食物繊維が豊富で腸内細菌叢も改善 注目される「海の幸」
- 糖尿病と肥満のある人が体重を減らすとお得がいっぱい たとえ減量に失敗してもメリットが 食事日記をつければ成功率は2倍に
- 【運動が糖尿病リスクを減少】毎日のウォーキングが肥満やがんのリスクも低下 早歩きがおすすめ
- 肥満のある人が体重を減らすと糖尿病リスクは大幅減少 中年期の体重管理は効果が高い 血糖値を下げる薬を止められる人も

医療・健康情報グループ検索