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2014年06月23日

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食事療法

ファストフードは肥満の原因? 余計に食べると確実に肥満に近づく

 ファストフードや外食は「早く・手軽で、安い」ので、世界中で利用されている。しかし、「低価格で高カロリーの食品が簡単に手に入るようになったことが肥満の原因」とする調査結果が発表された。
肥満の増加の背景に「食料の低価格化」
 日本では、欧米に比べると極端な肥満は少ないが、厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、男性の場合ほとんどの世代で10年前、20年前から肥満者の割合が増えている。

 特に40歳代から60歳代男性の肥満者は30%を超え、3人に1人の割合で肥満で、女性でも60歳以上では4人に1人が肥満だ。

 肥満は世界中で社会問題となっているが、特に米国では状況は深刻だ。肥満者はこの25年間に一環して増え続けている。その背景に「食品の低価格化」と「低栄養価」があるとするレポートが発表された。

 「食品が安くなり、調理も簡単になり、簡単に手に入るようになった。その一方で栄養価の低い高カロリーの食品が増えている」と、米国の非営利団体「ランド研究所」のシニアエコノミストのローランド シュトルム氏は指摘している。

 シュトルム氏は、米国人の食料品購入に関するデータを分析した。その結果、1930年代には可処分所得の約25%が食料にあてられていたのが、1950年代には20%に落ち、現代では10%ほどになったことが明らかになった。

 確実にいえることは、かつてに比べ食品は相対的に低価格になり、入手しやすい環境になったということだ。

肥満の原因は「必要以上に食べていること」
 食料の低価格化が進むにつれ、外食やファストフードなどの加工食品の消費も増えた。一方で、野菜や果物などの健康的な食品の価格は上昇傾向にある。

 「食品がいつでもどこでも手に入るようになり、多くの人は必要以上に食べるようになりました。高カロリー・高脂肪・高塩分の食事スタイルが定着しています。このことが肥満増加の原因になっています」と、シュトルム氏は説明する。

 食事の用意をするための家事の時間が減り、労働時間も減少傾向にある。現代の米国人はかつてないほど余暇時間を多くもっている。一方で、身体活動は減少し、座ったまま過ごす時間が増えているという。

 ファストフードの価格が下がり、消費量が増えるにつれ、肥満や2型糖尿病が増えていったことを示したデータも発表されている。

 安いからといって高カロリー・高脂肪の食品をまとめ買いしたり、コンビニなどで食品のついで買いをしたり、あるいは、加工・インスタント食品を多用したりといった食生活を見直すことが、肥満対策には必要だ。

ファストフードを利用するときの8つの心得
 米国糖尿病学会(ADA)は、ファストフードや外食を注文するときに、次のことに注意するよう呼びかけている。

1 注文する前に、何を食べたらよいか、あらかじめ計画をたてる。単品を選ばないようにし、全体の量を控えめにする。

2 メニューに栄養成分表示やカロリー表示がある場合は、必ず見るようにする。ホームページで情報を公開している店も多い。

3 なるべく多様な食品を選ぶようにする。「ハンバーガー、ポテト、コーラ」という注文は最悪。ポテトの代わりに、サイドメニューで野菜を一品追加するようにする。

4 特大メニューは、1食で800~1000kcalを超えるものもある。なるべく標準サイズを選ぶ。

5 飽和脂肪とトランス脂肪酸を少なくするために、油で揚げた食品は控えめにする。

6 塩分の過剰摂取は、高血圧につながるだけでなく、全体のカロリーが増えすぎる原因になる。塩入れがテーブルに置いてあっても使わないようにする。

7 可能であれば、パンやごはんは全粒粉や玄米に交換する。ミルクは低脂肪のものを選ぶ。

8 サラダバーを活用する。レタス、ニンジン、玉ねぎ、セロリ、ブロッコリー、カリフラワー、ホウレンソウなどの野菜を多めにする。その際に、ドレッシングをかけすぎないようにする。

 ファストフード店でこうした注文をすると、料金は少し高めになる。しかし、多少の出費は健康には代えられない。自宅で自分で料理をすれば、食費はある程度、抑えられる。「たまには自分で料理を作ってみる」ことも勧められている。

U.S. Obesity Epidemic Affecting All Segments of the Nation; Easier Access to Food May Be to Blame(ランド研究所 2014年5月22日)
The Fast Food Challenge(米国糖尿病学会 2013年12月19日)

[ Terahata ]

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