ニュース
2014年06月11日
野菜のポリフェノールがコレステロール吸収を抑え肥満を防ぐ
- キーワード
- 食事療法
東京大学農学生命科学研究科食の安全研究センターの小林彰子准教授らによる研究グループは、腸管からコレステロールを吸収するタンパク質の吸収特性と、その働きを阻害するポリフェノールを明らかにした。
野菜のポリフェノールがコレステロールの上昇を抑える
高コレステロール血症は、動脈硬化をはじめとする様々な疾患を引き起こすため、その予防は多くの先進国にとって重要な課題となっている。
しかし、これまで腸管からコレステロールが吸収される仕組みについては、2004年に腸管でのコレステロール吸収に、コレステロール輸送体(コレステロールトランスポーター)であるタンパク質「NPC1L1」が重要な役割を果たしていることが発見されたが、詳しいメカニズムについてはほとんど明らかになっていなかった。
今回の研究では、ヒトの腸管上皮のモデル細胞を用いて、コレステロールを吸収する際の時間依存性や濃度依存的な輸送活性などを解明した。
ポリフェノールの一種でリンゴ、玉ねぎ、シソなどに含まれる「ルテオリン」と「ケルセチン」が、コレステロール吸収やコレステロール輸送を阻害することを発見した。
NPC1L1を阻害する医薬品として使われている薬剤に「エゼチミブ」がある。「ルテオリン」および「ケルセチン」を培養し、コレステロールの吸収活性を測定したところ、エゼチミブと同様、長時間にわたってコレステロールの吸収を抑制する効果が確認されたという。
これらポリフェノールの生体内における効果を調べるため、続いてラットにポリフェノールを経口摂取させた際の血中のコレステロール濃度も測定した。
食事の0.5%にコレステロールが含まれている負荷食を与えたラットでは、食事にコレステロールが含まれていない普通食を与えたラットに比べて、血中コレステロール濃度が上昇した。
これに対し、負荷食に加えてルテオリンおよびケルセチンを1日2回経口投与したラットでは、血中のコレステロール濃度の上昇が有意に抑制されており、高コレステロール状態が改善されることが確認された。
「ルテオリン」はピーマン、セロリ、パセリ、シュンギクなどに、「ケルセチン」はリンゴ、玉ねぎ、ブロッコリー、モロヘイヤなどにも含まれる。野菜をたっぷり食べることが、コレステロールのコントロールに効果的だ。
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
食事療法の関連記事
- オリーブオイルが糖代謝を促す?「オリーブの日」に考える脂質の摂り方
- 入れたてのお茶には多くの健康サポート効果がある可能性
- 「1日5分だけ多く体を動かす」と死亡リスクが低下─海外最新研究より─
- タケノコが血糖管理などの健康維持に役立つ可能性――ただし重要な注意事項も
- 「砂糖入り飲料」と「ミルク」 日本の研究で見えた体格との関連
- コーヒーから見つかった新たな成分が2型糖尿病のコントロールに有望
- 運動と食事スタイルの改善は妊娠糖尿病の予防に役立つ
- 炭水化物の「質」がカギ!低GI食品が脳を守り、将来の認知症リスクを遠ざける
- 超加工食品は若年成人の糖尿病リスクを高める可能性がある
- 寿司のネタとシャリは分けて食べるべき?~血糖値への影響を調べた研究結果~

医療・健康情報グループ検索