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2014年03月07日

「砂糖は1日に小さじ6杯まで」 WHOが新ガイドイラン策定へ

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食事療法
 世界保健機関(WHO)は、肥満の増加や虫歯など健康上のリスクを防ぐために、1日に摂取する糖類を、総エネルギー摂取量の5%未満に抑えるべきだとする新しいガイドラインの草案を発表した。
糖類の過剰摂取が肥満の原因
 現行のガイドラインでは、糖類の摂取量を1日の総エネルギー摂取量の10%を超えないよう制限しているが、新しいガイドラインではこの基準を維持しながら、さらに5%とより厳しく制限すること「付加価値が高い」としている。この量は、平均的な体格指数(BMI)の成人で1日当たり約25g、小さじ6杯分の砂糖に相当する。

 日常生活では、加工食品などに“隠された”かたちで糖類を摂取している場合が多く、例えば、大サジ1杯分のケチャップには糖類が約4g(小サジ1杯分)が含まれ、清涼飲料1缶には最大で糖類が約40g(小サジ10杯分)含まれている。

 ガイドラインの対象となるのは、一般家庭に含めて、食品加工業や外食産業など全般。単糖類(ブドウ糖、果糖など)と、二糖類(ショ糖、テーブル砂糖など)だけでなく、天然のハチミツやシロップ、フルーツジュース、濃縮果汁なども含まれる。

 糖類の過剰な摂取が、全般的なエネルギー摂取量を増大させ、炭水化物以外の必要な栄養素の摂取を減少させる可能性があるとしている。

 WHOは、世界的に「非感染性疾患(NCD)」が増加しているのを重視しており、今回の改訂でNCD対策に本格的に乗り出す。NCDは、2型糖尿病や高血圧症、脳卒中、心臓病など、その発症や進行に、食生活や運動、飲酒、喫煙などの生活習慣が深く関わるとされる疾病の総称だ。

 「現在、肥満の数は世界で5億人となっており、あらゆる年齢層で増加傾向にある。肥満は先進国だけの問題ではなく、途上国でも増えている。2型糖尿病の有病者の80%は、中・低所得の国に集中している」と、WHOディレクターのフランチェスコ ブランカ氏は指摘している。

 ガイドラインは世界の成人と小児を対象としている。WHOはガイドラインの草案へのコメントをまとめて協議し、3月31日までに公開する予定だ。

WHO opens public consultation on draft sugars guideline(世界保健機関 2014年3月5日)

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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