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2013年12月05日
コーヒーが糖尿病リスクを低下 コーヒーを飲むと血流が増加
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コーヒーの健康効果がまたひとつ明らかになった。コーヒーを飲むと血管の働きが良くなるという。11月に開催された米国心臓学会(AHA)主催の「サイエンスセッション 2013」で発表された。
被験者は22歳〜30歳で、ふだんはコーヒーを飲んではいなかった。1杯約140gのレギュラーコーヒーもしくはカフェイン抜きのコーヒーを飲んでもらい、摂取後に指の血流をレーザドップラー流速計で測定した。
レーザードップラー血流計は、近赤外光を照射し、皮膚表面から浅い深さにある毛細血管内血流を測定できる装置だ。
カフェイン抜きのコーヒーを飲んだ被験者に比べ、カフェイン入りのコーヒーを飲んだ人の方が、わずかに血圧が上昇したが、心拍数に違いはみられなかった。
顕微鏡を使い指先の血液循環を調べたところ、コーヒーを飲んだ人では血管内皮機能が向上していたという。「コーヒーが心臓血管の健康を高めることを示すヒントになる」と筒井教授は述べている。
興味深いことに、紅茶やウーロン茶を飲む習慣のある人ではこうした傾向はみられなかったという。「コーヒーには、ストレス緩和以外にも、糖尿病リスクを下げるような独自の効果があると考えられる」と、研究者は述べている。
2型糖尿病の予防に効果的な飲料としてコーヒーは注目を集め、日本を含む世界各国から「コーヒーに2型糖尿病を予防する効果ある」という報告が発表されている。
シドニー大学が2009年に発表した、約50万人を対象とした18件の研究を解析した研究によると、1日に3〜4杯の紅茶やコーヒーを飲むと、2型糖尿病を発症するリスクが25%低下したという。
コーヒーを飲んだ直後は血圧や血糖値が上昇するが、日常的に飲み続けると心臓病や脳卒中の死亡リスクが低下することを示した研究は多い。
コーヒーが糖尿病や心臓病の予防に効果がある理由として、コーヒーに含まれているカフェインやクロロゲン酸が代謝に関わっている可能性が指摘されている。
カフェインには交感神経を刺激する作用があり、コーヒーを飲むと、飲んだ直後には血圧値や血糖値が上昇する。しかし、コーヒーを日常的に飲み続けると、体脂肪の燃焼が促されると考えれている。
また、コーヒーに含まれるポリフェノールであるクロロゲン酸には、強い抗酸化作用がある。活性酸素は主に体内で作られる不安定な酸素で、過剰な活性酸素は細胞や遺伝子を傷つけ、血液中では脂質と反応し、動脈硬化や心筋梗塞などを引き起こす。
クロロゲン酸などのポリフェノールがそれを炎症や酸化ストレスを抑える作用をし、糖尿病や動脈硬化の予防に寄与しているのではないかと考えられている。
Coffee may help perk up your blood vessels(米国心臓学会 2013年11月20日)
Psychological factors, coffee and risk of diabetes mellitus among middle-aged Japanese: a population-based prospective study in the JPHC study cohort(Endocrine Journal 2009年3月7日)
Moderate coffee consumption may reduce risk of type 2 diabetes by 25%(コーヒー科学情報研究所 2013年11月14日)
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