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2013年12月05日
運動を始めるのに「もう遅い」はない 運動で高齢者が7倍元気に
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「60歳になるまで運動をする習慣をもないでいたという人にもチャンスはあります。高齢になっても運動がもたらす恩恵は大きいのです。運動を始めるのが遅すぎるということはありません」と、研究者は指摘している。
研究では、運動を習慣として行い4年以上続けている人は、まったく運動していない人に比べ、健康的に加齢していく可能性が7倍に増加することが示された。
運動を続けて良い体調を維持することで、心疾患や脳卒中、糖尿病などがもたらす障害の危険性を下げることができるだけでなく、うつや認知症の発症リスクも下げることができる。アクティブな社会生活を維持するために運動は不可欠だ。
参加者には、2002〜2003年に定期的に行った運動の頻度と強度を報告してもらい、それ以降は2年ごとに2010〜2011年まで報告してもらった。
研究者らは運動が長期にわたる病気、うつ、認知症の発症リスク、および「健康的なエイジング」の可能性に与える影響を調べた。
健康的なエイジングが意味するのは、慢性的な病気の管理がしっかりできていて、メンタル面でも良い状態を維持し、認識能力や社会的なつながり、活動を維持できているということだ。
参加者にアンケートを行い、次のように分類した。▽まったく運動しない(適度な運動も活発な運動も行わなかった)、▽適度な運動(1週間に1回以上)、▽活発な運動(1週間に1回)以上。
その結果、10人に1人は、研究の最初の4年間でアクティブに運動するようになり、10人に7人はもともと運動をする習慣をもっていることが判明した。
5人に1人は身体能力を維持し活動的で、メンタル面でも良好であり、健康的なエイジングを実践していた。
また、8年間に活発なな運動をずっと続けた人は、健康的な高齢者になる可能性が7倍に上昇した。
はじめは運動習慣をもっていなかったが、途中で週に1回以上の運動を始めたという人でも、運動がもたらす恩恵は大きく、健康的なエイジングを実現する可能性が3倍に上昇した。
研究の参加者は、英国の高齢者を対象とした大規模なコホート研究である「英国高齢者縦断研究」に参加しており、全員が1952年2月29日以前に出生した。
心疾患や脳卒中、糖尿病、肺気腫、アルツハイマー病などの深刻な健康障害については、医療記録より確認した。
「運動不足は、大量の飲酒や肥満に並んで、平均寿命を縮める主な要因です。健康のために運動を習慣として行うことが必要です。研究では、年齢が高くなってから運動を始めた人でも、運動がもたらす恩恵は大きいことが確かめられました」と研究者は述べている。
「高齢の人にも運動に取り組んでもらうことが必要です。保健指導でそれを支援する体制づくりが求められます」と研究者らは結論づけている。
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