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2013年09月26日
ジャンクフードはうつ病リスクを高める 健康的な食事で対策
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被験者を無作為に抽出し、「生活介入群」と「対照群」に分けた。生活介入群には、健康的な食事をとり、運動を習慣として行ってもらい、体重減に取り組んでもらった。対照群には従来通りの生活を続けてもらった。
その結果、高カロリーのジャンクフードを食べる中高年の男性で、うつ病の発症リスクが上昇するという結果になった。
野菜や果物など多く食べる人では、特に葉酸の摂取を増やすことが、うつ病リスク減少と関連することが分かった。ホウレンソウ、ブロッコリ、アスパラガス、モロヘイヤなどの緑黄色野菜や、ナッツ類、ブルーベリーやアボカドなどの果物に葉酸は多く含まれる。
さらに、コーヒーの摂取量が多い人でも、うつ病リスクが低下する傾向がみられた。
研究の初期段階で関連が予想されていたビタミンB12やn-3脂肪酸の摂取、n-3脂肪酸とn-6脂肪酸のバランス、コーヒーやお茶から摂取するカフェインなどは、うつ病の発症と関連がないことが示された。
うつ病と判断された場合には一般に抗うつ薬による治療が行なわれる。ただし、典型的なうつ病でも軽症の場合は薬の効果がそれほど期待できないこともある。
「今回の研究により、生活スタイルの改善というアプローチから、うつ病を改善できる可能性が示されました。食生活を健康的に変えていく取り組みは、誰でも参加でき、効果を得られやすいというメリットがあります」と、研究者は話している。
この研究は、英国栄養学会が発行する学術誌「Public Health Nutrition」や英国糖尿病学会が発行する医学誌「Diabetic Medicine」などに発表された。
Diet is associated with the risk of depression(2013年9月16日 東フィンランド大学)
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