ニュース
2013年01月29日
ヨーグルトを食べれば不足しがちな栄養素を補える
- キーワード
- 食事療法

ヨーグルトを好んで食べる人は食事の栄養バランスが良い傾向があるという研究が発表された。「ヨーグルトに不足しがちな栄養素が豊富に含まれているからだろう」と、研究者は指摘している。
「調査では、ヨーグルトをよく食べる人は、食生活が健康的である傾向があることが分かりました。野菜や果物、魚類、全粒粉、ナッツ類といった体に良いとされる食品を好んで食べ、食事の栄養バランスが優れていました。全体の摂取カロリーも少ない傾向が示されました」と、タフツ大学のポール ジャック氏(栄養疫学)は言う。 ジャック氏ら研究チームは、19~89歳の米国人6,500人を対象に、食生活に関する調査を行った。食事に関する126項目のアンケート調査に答えてもらい、ヨーグルトを食べる頻度を「よく食べる」から「ほとんど食べない」まで9段階に分けて比較した。 この研究は、心疾患や脳卒中などの生活習慣病の危険因子について調査している大規模研究「フラミンガム研究」の一環として行われた。オリジナルの研究は1948年に開始されている。今回の研究は、当初の研究参加者の子供や配偶者などを対象に行われた。 調査の結果、ヨーグルトの摂取量の平均は、週に2.2カップだった。54%の人がヨーグルトを食べる習慣をもっていた。女性は64%、男性は41%と、女性の方がよくヨーグルトを食べていることが分かった。 ヨーグルトの摂取量が多い人ほど、カルシウムの摂取量が多く、カリウムやマグネシウム、ビタミンB群の不足が少ない傾向があることが示された。ヨーグルトを好んで食べる人は、食事スタイルへの関心が高く、健康的な食事を心がけている傾向があることも分かった 「ヨーグルトには、カルシウムやカリウム、マグネシウムとった栄養素が含まれます。バランスの良くない食事を続けていると、こうした栄養素は不足しがちになりますが、ヨーグルトを食べることで不足を補うことができます」と、ジャック氏は言う。 米国の食事ガイドイランでは、乳製品を1日に3サービング摂取することを勧めている。牛乳や豆乳、ヨーグルト1カップが1サービングに相当する。多くの米国の成人は、乳製品の摂取量が不足しているという。 「低脂肪や無脂肪のヨーグルト1食分のカロリーは、低脂肪の牛乳1食分とほぼ同じです。しかし、ヨーグルトの方が、カルシウムやマグネシウム、カリウムといった栄養素をより多くとれます」と、研究者は指摘している。 Yogurt consumption is associated with better diet quality and metabolic profile in American men and women(ニュートリション ジャーナル 2012年12月14日)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
食事療法の関連記事
- 魚が高血圧リスクを減少 EPA・DHAの効果 「魚を1日100g以上」が目安
- ビフィズス菌を食べると認知症予防につながる 糖尿病の人は脳の老化が加速しやすい
- 「大豆食品」が糖尿病リスクを減少 コレステロールや血糖が下がる
- 糖尿病の人はストレスの管理も必要 野菜を食べている人はストレスが少ない?
- 「妊娠糖尿病」の遺伝リスクの高い女性も生活スタイル改善により健康を高められる
- 食品のカロリー表示が糖尿病や肥満のリスクを減少 誰もがチーズバーガー3個分を食べ過ぎている?
- 野菜や果物の「抗酸化物質」に認知症予防の効果 糖尿病の人の認知症を予防
- 高血圧リスクはタンパク質を多様な食品から摂ると減少 通勤時のウォーキングで糖尿病リスクも低下
- 【香川県の糖尿病対策】野菜も食べる「うどん県」に進化 糖尿病は「県民病」
- 「大麦」を食べている日本人の腸内環境は良好 食物繊維の豊富な大麦が善玉菌を増やす