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2011年02月08日
途上国の糖尿病患者さんを支援 世界にネットワークを拡大
- キーワード
- 1型糖尿病 IDF(国際糖尿病連合)
オーストラリア糖尿病協会「CONQUEST」2010年夏号記事より
オーストラリア糖尿病協会(Diabetes Australia)が発行する雑誌「CONQUEST」2010年夏号に、途上国の糖尿病患者さんを支援する活動を国際的に展開している「インスリン・フォー・ライフ(IFL)」の活動が紹介されました。内容をご紹介します。日本の「国際糖尿病支援基金」はIFLを支援しています。
オーストラリア糖尿病協会(Diabetes Australia)が発行する雑誌「CONQUEST」2010年夏号に、途上国の糖尿病患者さんを支援する活動を国際的に展開している「インスリン・フォー・ライフ(IFL)」の活動が紹介されました。内容をご紹介します。日本の「国際糖尿病支援基金」はIFLを支援しています。
インスリン・フォー・ライフ(IFL)の国際的な支援活動
(左)インスリン・フォー・ライフ(IFL)のRon Raab理事長
(右)同Neil Donelanさん
中央は国際糖尿病支援基金の森田繰織会長
2010年10月の来日時に撮影
(右)同Neil Donelanさん
中央は国際糖尿病支援基金の森田繰織会長
2010年10月の来日時に撮影
エクアドルのBarbaritaで開催された糖尿病キャンプに参加した1型糖尿病の子供たち。日本の国際糖尿病支援基金がIFLを通じて支援を行い、キャンプの開催が実現しました。
フィリピンでIFLが支援したインスリンや糖尿病の医療資材の受けとる医学生たち。
災害時にもいち早く駆けつけ 途上国の1型糖尿病さんを支援
「dLife」が制作したIFLの活動を紹介するビデオ(YouTube)
IFL理事長のRon Raabさんは、この国際的な人命救助・支援のプログラムを、世界中に広めたいと考えています。オーストラリア在住のRaabさんは1957年に自身が1型糖尿病と診断されました。
「先進国の多くで、毎日たくさんの医薬品や医療資材が消費され、廃棄されています。そのなかには、まだ十分に使える医薬品も多く含まれています。そうした医薬品や医療資材を途上国で再利用できれば、多くの患者さんを救うことができます。災害時の緊急支援にも活用することで、途上国で治療を適時行えるようになります」とRaabさんは述べています。
IFLの支援の輪は世界中に広がっています。現在はIFLの支援センターが、オーストラリアに含め、オーストリア、カナダ、ドイツ、オランダ、英国、米国に拡張されています。IFLオーストラリア本部は、広域を調整するセンターの役割を担っています。
Raabさんは、IDFの副理事長を2006年まで務めるかたわら、1999年にIFLを設立し世界各地で糖尿病患者を支援する活動を継続しています。この業績が評価され、2008年にオーストラリア政府からメダル(OAM)を、2009年に国際糖尿病連合(IDF)から「糖尿病に関し顕著な活動により貢献した」として賞が進呈されました。
IFLの糖尿病支援プログラムによって、これまでに支援されたインスリンの総量は、2万5000(バイアル)x10(年)です。これは、毎年1700人の糖尿病患者さんが生きるために必要な量に相当します。同様に、血糖測定器や血糖試験紙などの医療資材も支援しています。
IFLと国際糖尿病連合(IDF)が共同で2000年から実施しているプロジェクト「ライフ・フォー・チャイルド」では、途上国の糖尿病の子供を支援するとともに、医療体制の整備を目指して活動しています。
このプロジェクトの中心パートナーとなっているオーストラリア糖尿病会議(以前はオーストラリア糖尿病協会)と糖尿病HOPE財団の協力のもと、現在、ボリビア、アゼルバイジャン、ネパール、ルワンダ、タンザニアなど、途上国を中心に28ヵ国の約4000人の子供と若者を支援しています。
これらの国や地域で、糖尿病患者や医療スタッフを含む社会全体に対し、糖尿病についての適正な知識を啓発し、糖尿病の医療を整備し最低限の医療サービスを受けられるようにすることも、プロジェクトの重要な目的となっています。
インスリン・フォー・ライフ(IFL)画面をクリックすると再生が開始されます
国際糖尿病支援基金
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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