ニュース

2010年06月07日

小麦ふすまを100%使用した「糖質ゼロ」のパン

キーワード
食事療法
 糖質ゼロの「健康ふすまパン」が人気を集めている。小麦ふすまを100%使用したパンを、さまざまなタイプから選ぶことができ、ふっくらとした味を楽しめることが支持されている。ふすまパンを販売しているソシエコーポレーション(京都市左京区)にお話を聞いた。


「健康ふすまパン」おためしキット
画像クリックで拡大
セット内容:デニッシュ3個、クロワッサン2個、ロールパン(甘味なし)2個、ミニ食パン1個 2880円
 「健康ふすまパン」はその名の示す通り、「糖質ゼロ」を実現し、食物繊維が豊富な小麦ふすまを100%使用したパン。栄養成分表示をみると、100g当りの糖質を0.5g以下に抑えてある*。通常のパンに比べカロリーが大幅に低く、保存料や着色料を使用していない。

 健康ふすまパンは糖質ゼロなので、食後高血糖の改善効果を期待できる。小麦外皮の難消化性の食物繊維も豊富に含まれている。

小麦ふすまを100%使用、
ふっくらとした味わい
 小麦から小麦粉を精製するときにとれる小麦の外皮(ふすま)のもつ栄養機能が注目されている。食物繊維の多い小麦ふすまには「腸内有用菌(ビフィズス菌)を増やし、免疫機能を維持する」「高コレステロールを抑える」「高血圧を抑える」などの、さまざまな体に良い効果があるとみられている。

ミニ食パン 栄養成分(100g当り)
エネルギー:102kcal
蛋白質:23g
脂質:2.6g
糖質:0.25g
食物繊維:28g
ナトリウム:47mg
通常の食パン(100g)のエネルギー量は264kcal(五訂日本食品標準成分表)
 小麦は世界中で主食として利用されており、精製された小麦粉がパンやお菓子などに広く使われている。最近になって、精製されていない全粒粉に健康に良い効果があることが科学的に解明され、注目されるようになった。精製粉に比べ、全粒粉は消化・吸収が遅く、食後血糖が上昇しにくい。体脂肪や中性脂肪が低下するという報告もある。

 全粒粉の有効性がさまざまな調査であきらかになるにつれ、小麦ふすまを原料としたパンなどの食品を望む声は世界的に増え、製法に改良が加えられた。香りや味を大幅に向上させた製品が作られるようになった。

 「健康ふすまパン」の人気が高い秘密は、小麦ふすまを使用すると同時に、ふっくらとした味わいを実現したこと。小麦ふすまと小麦グルテンを原材料にし、香りを損なわず、もっちりとおいしいパンの仕上げてある。

 パンは5種類(甘味のないタイプが3種類、甘味のあるタイプが3種類)がありし、毎日食べても飽きのこない品揃えになっている。甘いパンが好みの人向けには、エリスリトールやアセスルファムKといった低カロリーの甘味料を使用し、普通のパンとほぼ変わらない味わいも楽しめる。また蛋白質を多く含むので、冷凍・解凍を繰り返しても味が落ちにくいのも特長だ。

 小麦ふすまをふんだんに使った「健康ふすまパン」には、食物繊維の他にも鉄分、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅などのミネラルが豊富に含まれる。パンを食べるだけで、不足がちなビタミンやミネラルも補える。

小麦ふすまを使った健康ふすまパン 健康食品ゼロカーボブラン((株)ソシエコーポレーション)

 「健康ふすまパン」を紹介・販売しているサイト。同サイトの山下成明氏によると、「健康ふすまパン」は業界初の特許製法(登録特許番号3687049)で糖質ゼロを実現。糖尿病患者や血糖値の高めの人、肥満やメタボに対策している人、ダイエットを目的とする利用者からも幅広く支持されているという。

 健康ふすまパンは、甘味のないタイプが3種類、甘味のあるタイプが3種類のほか、利用しやすいセット販売も行っている。食物繊維を豊富に含み、カロリーを抑えてある。腹もちが良く、満腹感も得やすいという。購入層の約半数が糖尿病の人で、2009年2月以降で累計20万個以上が売れ、初回購入者のリピート率は3分の2以上にもなるという。

 「健康ふすまパン」を開発したのは、医学博士の荒木裕氏。荒木氏は京都大学医学部・同大学院卒後、ハーバード大学付属の小児病院で脳神経外科の研修医を勤めた。その後、同大学医学部臨床栄養学部助教授や米国国立公衆衛生研究所(NIH)客員研究員などを歴任し、肥満や栄養学を研究。現在は崇高クリニック(兵庫県加古川市)の院長となり、食事と運動を主体とした治療を行なっている。


* 健康増進法にもとづく食品の栄養表示基準では、食品100g当たりのカロリーが5kcal以下、糖質が0.5g以下、ナトリウムが5mg以下などの場合に「無、ゼロ、ノン、レス」といった表記が認められる。
 また、食品100g当たりのカロリーが40kcal以下、糖質が5g以下、ナトリウムが120mg以下などの場合は「低、ひかえめ、少、ライト、ダイエット、オフ」といった表記が認められる。
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

play_circle_filled 記事の二次利用について

このページの
TOPへ ▲