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2006年06月14日
1日1回投与の2型糖尿病治療薬(DPP-4阻害薬)
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- インクレチン関連薬
米国メルク社は、同社が開発を進めている2型糖尿病の経口治療薬シタグリプチンの第3相臨床試験の結果を発表した。試験では1日1回の服用が1年間続けられ、シタグリプチンはグリピジド(SU薬)と同等の血糖低下作用があり、体重の変化や低血糖の回数が少ないことが確認されたという。
試験の結果は、米国ワシントンD.C.で開催された第66回米国糖尿病学会で発表された。
試験の結果は、米国ワシントンD.C.で開催された第66回米国糖尿病学会で発表された。
試験はメトホルミン(ビグアナイド薬)単独の治療で血糖コントロールが十分に改善されなかった2型糖尿病患者を対象に、シタグリプチンとグリピジドを比べた非劣性試験として行われた。 シタグリプチンの服用を追加したところ、52週を経た時点で血糖値が下がり、シタグリプチンのグリピジドに対する非劣性が確認された。また、シタグリプチンで治療した患者では体重の減少が認められ、グリピジドに比べて低血糖の起こる件数が少なかった。試験はあと1年続けられる。 シタグリプチンは、酵素(DPP-4)の働きを阻害することでインスリン分泌を増やす作用機序のある薬剤(DPP-4阻害薬)。血糖値が上がるとインクレチンという物質が、(1)膵臓からのインスリン分泌を増加させる、(2)肝臓にグルコースの生成を抑えるよう伝達するという2つの方法で作用する。シタグリプチンは、インクレチンシステムという血糖値を下げる体内の仕組みを活性化する。 承認されれば、こうした機序をもつ初めての血糖降下薬(DPP-4阻害薬)になる可能性がある。1日1回の投与で治療効果を得られるという。 アジア人は遺伝的に膵β細胞の数が少なくインスリン分泌が少ない場合が多い。太っていない人でも、インスリン分泌が低下すると糖尿病になりやすい傾向がある。DPP-4阻害薬はアジア人の糖尿病の治療に適しているのではないかという予測がある
●詳細は小野薬品工業(株)のサイトへ(ニュースリリース/PDFファイル)
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日本医療・健康情報研究所
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