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2006年06月14日

血糖値に影響しない新甘味素材「GF2」

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 明治製菓は、フラクトオリゴ糖の一成分であるGF2(1−ケストース)が血糖値に影響しないことを、糖尿病患者の連続摂取試験によって確認したと発表した。砂糖から作られた血糖値に影響しない甘味素材として、糖尿病患者向け商品の開発などを進めているという

 GF2は、砂糖(ブドウ糖と果糖が1分子ずつ結合した2糖類)に1分子の果糖が結合した3糖類。小腸で消化・吸収されずに大腸まで達するので、糖として吸収されることがない。そのため、血糖値が上がることがなく、インスリンの分泌を促すことがない。その他整腸作用やミネラル吸収促進作用など、フラクトオリゴ糖の機能があるという

 砂糖に近い甘みで砂糖代替に違和感がない、高温に強く冷水にもよく溶けため加熱料理に使える、メイラード反応(アミノ酸の褐色化)による着色を起こさない、結晶化されているので吸湿性をもたない、カロリーは砂糖の半分程度といった特徴がある。

 試験は朝長修氏(ともながクリニック糖尿病・生活習慣病センター院長、東京女子医科大学糖尿病センター講師)により行われ、結果は第49回日本糖尿病学会年次学術集会で発表された。GF2を主成分とする食品を糖尿病患者に連続摂取させた場合の影響を調べたもので、GF2では血糖値が上がらず、糖尿病患者にもネガティブな影響がないことが確かめられたという。

 同社は1983年にフラクトオリゴ糖の商業生産を始め、結晶GF2の製造の効率化に成功した。オリゴ糖は非結晶で他糖の混じり込みがあるが、結晶化されたGF2は純度が高く、素材としてさまざまな応用が期待できるとしている。(プレスリリース)

●詳細は明治製菓(株)のサイトへ
 明治製菓:GF2

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日本医療・健康情報研究所

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