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2026年03月12日
高齢患者は特に注意 ~糖尿病とサルコペニア(川崎医科大高齢者医療センター 杉本研教授)~
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互いに悪影響を及ぼす糖尿病とサルコペニア(筋力低下)。特に高齢者では、健康な人に比べ糖尿病患者の方がサルコペニアのリスクは高いという。川崎医科大高齢者医療センター(岡山市)の杉本研教授に聞いた。

定期的に握力検査を
◇疲れやすさを自覚
サルコペニアは加齢に伴い筋肉量や筋力が低下し、起立や歩行などの日常動作が困難になる状態。転倒から骨折を経て要介護につながる危険もある。
糖尿病で血液中の糖の濃度を下げるインスリンの働きが不十分だとタンパク質の合成が阻害され、サルコペニアのリスクが高まる。糖尿病でなくても、肥満によって脂肪細胞から炎症性物質が分泌され、全身の慢性炎症を招き、筋肉量が減少する。
「以前よりも長く歩くと疲れやすい、階段の上り下りがつらいと感じるのが典型的な症状です」と杉本教授。
糖尿病患者では加齢に伴いリスクがさらに高まる。「血糖管理が不良な人や、食事制限を厳格に行い過ぎる人は特に注意が必要です」。体格指数(BMI)が低い人や骨量が少ない人、過去1~2カ月の血糖値を反映するヘモグロビンA1cが高い人も気を付けたい。
近年は、筋肉量が減り体脂肪が過剰に蓄積する「サルコペニア肥満(隠れ肥満)」も問題視されている。「手足が細く、見た目には気付きにくいのが特徴です」
◇定期的に握力検査を
予防法は〔1〕十分な運動〔2〕適切な栄養〔3〕良好な血糖管理―と杉本教授。「運動は週3回、1回30分を目安に。30分ごとに立ち上がるなど座り過ぎを防ぐことも大切」と話す。時間は15分を2回でもよい。理想は筋力トレーニングだが、ウオーキングなどの有酸素運動でも効果は期待できる。
栄養は「極端な食事制限は避け、3食とも十分なたんぱく質を取りましょう。運動後の『ご褒美食べ』は禁物。食べ過ぎたら運動量を増やしましょう」。血糖管理は、主治医と相談の上で進めるのが重要だ。
「糖尿病は合併症に注意が必要ですが、サルコペニアにも気を付けましょう。サルコペニアの予防は介護予防に直結します。まずは半年から1年ごとにかかりつけ医で握力を検査し、自分の筋力を確認してください」と、杉本教授は呼び掛ける。握力は男性28キロ未満、女性18キロ未満ならサルコペニアの可能性が高いという。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
[時事通信社 2026年3月12日]
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