ニュース
2016年12月12日
「ポケモンGO」を運動療法に活用 運動習慣のない人も夢中に
スマートフォン向けのゲームアプリである「ポケモンGO」を、保健指導に利用すると、効果的に運動量を増やせるという論説が、医学誌「ブリティッシュ メディカル ジャーナル」に発表された。
「ポケモンGO」がウォーキングを促す
欧州や欧米で肥満の増加が社会問題になっているが、食事と運動を中心とした保健指導はコンプライアンスの向上をなかなか見込めず、効果的な対策がみつからない。そんな中で「ポケモンGO」のようなゲームアプリが、効果的な肥満対策になるという声が高まっている。
「"ポケモンGO"は健康増進を促すことを目的としたアプリではありません。でも、実際にアプリを楽しんでいる人たちは、知らぬ間に歩数を増やしています」と、マーガレット マッカートニー氏は言う。マッカートニー氏は、スコットランドのグラスゴーの診療所で、医師として生活習慣病患者の生活指導を行っている。
スマートフォンなどの情報端末は、自らの位置を知らせる位置登録システムが付いているものが多い。「ポケモンGO」のような「位置情報ゲーム」は、位置登録情報を利用したゲームで、GPSで得られる位置情報によってゲームを進めていく。
「ポケモンGO」をプレーすると、スマートフォンの画面上に地図が表示され、その地図上にさまざまな情報が表示される。歩き続けないとスマートフォンに表示されるモンスターを捕まえられず、アイテムを獲得できない仕組みになっている。
「"ポケモンGO"のようなプレイヤーにウォーキングを強要するゲームは、それまで運動をする習慣をもたないでいた人も夢中にさせます。肥満や2型糖尿病などの予防・改善にうってつけとなる可能性があります」と、マッカートニー氏は言う。
ゲームを利用した健康増進を促す保健指導が必要
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
ライフスタイルの関連記事
- 減塩は難しくない 糖尿病の人も減塩は必須 減塩の新しい考え方「かるしお」を提唱
- 54歳で脳卒中を発症 妻の迅速な対応で回復 「脳卒中の兆候を見逃さないで」
- 糖尿病の男性は「ED(勃起障害)」のリスクが高い 性の悩みは恥ずべきことではない 深刻な病気が隠れていることも
- 「夜型」の生活スタイルの人は糖尿病リスクが上昇 食事・運動・仕事などを整えると改善
- 肥満やメタボを指摘されたら迷わず生活改善を 放置していると心臓病や脳卒中のリスクが上昇
- ウクライナの糖尿病患者さんを救いたい 世界で糖尿病とともに生きる人は5億人超 世界糖尿病デー
- ダンスを糧に脊髄梗塞の困難を乗り越える 自分のありのままの人生を受け入れる
- 朝食欠食が糖尿病リスクを上昇 朝食を食べない人に共通する生活スタイルは?
- 連休中は糖尿病の管理を乱しやすい 「6つの対策」で上手に乗り切る
- 間食は糖尿病の人に悪い? 「質の良い間食」は血糖値を改善 何を食べるかを選ぶことが大切