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2014年05月16日
肥満は「危険信号」 25歳を過ぎたら体重をチェック
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- メタボリックシンドローム 糖尿病と肥満

肥満や過体重で特に深刻とみられるのは、おなかがポッコリと出る「内臓脂肪型肥満」だ。これに高血糖、高血圧、脂質異常などが加わると、脳卒中や心臓病、腎臓病などの重篤な病気を発症しやすくなる。
極端な肥満ではなくても、20歳のころに比べて体重が10kg以上増えている人は、特に注意が必要だ。女性も女性ホルモンの分泌が減少する閉経後には、男性同様に注意が必要となる。
米国人の3人に1人が「肥満」とされ、20歳の若者も35%が肥満とされており、社会問題となっている。米国心臓病学会(AHA)は今年4月に、「肥満」を正式に「病気」と認定する声明を発表した。米国医師会(AMA)も昨年に同様の声明を発表している。
「肥満や太りすぎは、体にとって危険信号のようなもので、健康を損ないやすい状態です」と、AHAのゴードン トマゼルリ氏は強調する。
米国の5,000人以上を20年間調査したニューヨーク市立大学の研究で、20歳時に肥満と判定された人の半数は35歳になっても肥満のままで、うち2割は高度な肥満に進展することが判明した。
「若い頃に自分が肥満であることに気が付いたら、肥満を解消するために、ただちに生活習慣の改善を考えるべきです。半数の人は肥満から離脱することが可能です。肥満を解消することで、さまざまな病気を予防できます」と、研究者はアドバイスしている。

1日に約240kcalを食べ過ぎた状態を1ヵ月続けると、体内の脂肪組織は約1kg増える。逆に考えると、食事で摂取するエネルギー量を1日に240kcal減らすと、1ヵ月間で1kgの脂肪を減らせることになる。
まず、腹八分目の感覚に慣れ、食べ過ぎを防ぐ。食事のタイミングをバラバラにせず、食事の時間を決めておき、それに合わせて行動するというような心構えも必要だ。
食べたもののおおよそのカロリーや体重を記録すれば、食事量を意識する習慣をつけることができる。
肥満がある人の中には「自分はあまり食べていないのに太ってしまう」と考える人が少なくないが、食べずに太る人はいない。間食やアルコールのカロリーを計算に入れていない人も少なくない。まずは思い込みを捨て去り、認識を改めることが大切だ。
すでに高血糖や高血圧、脂質異常などがある人は、しっかりと治療を受ける必要がある。糖尿病や高血圧は、早い段階から薬を使って積極的に治療したほうが、その後も重篤な病気を発症しにくいことが分かっている。反対に、適切な時期に治療を開始しないでいると、その影響は数十年後まで及ぶ。
また、最近の研究では、ストレスや心労が脳に「糖分をとりたい欲求」を起こさせることも明らかになっている。ストレスによる早食いや大食いも注意しよう。
肥満には、体質などの遺伝的な要因も影響する。ただし、遺伝子は変えられなくても、生活習慣の改善によって、遺伝子の働きを変えられることが最近の研究で分かってきた。生活習慣病につながる遺伝子をもっていても、生活習慣を改善すれば、発症を防ぐことができる。
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