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2013年06月14日
水虫の予防法 感染を防ぐための足のケア
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- フットケア情報ファイル 糖尿病合併症
雨の多い梅雨の季節がやってきた。高温多湿でじめじめするこの時期に、気になるのが水虫だ。水虫の原因となる真菌は、健康な人の足にも生息している。体力が落ちているときや抵抗力が弱くなっていると増殖し、トラブルの原因になることがある。水虫に感染しないために、日常生活から心がけることが肝心だ。
真菌感染症は、皮膚にカビ(真菌)が寄生して起きる皮膚病。一般的な真菌感染症としてもっとも多いのは、足の裏や指の間に真菌の一種の白癬菌が寄生して起きるできる足白癬(水虫)で、次に多いのが、主に足の指の爪にできる爪白癬。ほかにも、顔や首、手、股などに起こる体部白癬、頭髪部にできる頭部白癬などがある。
80種類以上の真菌が足に生息
真菌は、例えば耳の後ろや手の平などにも生息しているが、真菌が体のどの部分にどれだけ生息しているのか、詳しいことが分かったのは実は最近になってからだ。
真菌はとても小さいのでDNA解析は難しい。ヒトゲノム計画の技術による高度なDNA解析装置が実用化したおかげで、真菌の"地勢"が正確に分かるようになった。
「人間の細胞は、多くの細菌や真菌と共生しており、体全体が生態系になっているといえます。真菌は体のさまざまな部位で生息していますが、特に多いのは足であることが判明しました。健康な人の足には、80種類以上の真菌が生息しています」と、米国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)の上級研究員ジュリー セグレ氏は話す。
セグレ氏ら研究チームは、ワシントン氏に在住する健康な被験者10人を集め、真菌が繁殖しやすい体のスポットから綿棒で標本を採取した。その場所は、背中、手の平、肘の裏、外耳道、眉間、脚の付け根、胸骨上部、鼻の穴、後頭部、前腕、耳の後ろの計11ヵ所だ。さらに、足の3ヵ所、かかと、足の爪、足指の間からも標本を採取した。
その結果、真菌は特に足に多く生息していることが分かった。足には80~100種の真菌が生息しており、足指や足の爪、かかとで多くの種類の真菌がみつかった。
なぜ真菌は足を好むのか? 「足は体の一番下にあるため、体の他の部分に比べて温度が低い傾向があります。また、靴や靴下を履いているため湿度が高くなっています。真菌は適温・多湿の環境で増えやすいのです」と、セグレ氏は説明する。
水虫を防ぐための足のケア
- 足の清潔と乾燥を保つ
帰宅したら、すぐに足を石鹸で洗って清潔に保つことが望ましい。洗い方は、足の指一本一本を丁寧に洗うことが肝要だ。
いちいち浴室に行くのは面倒という人は、水虫ができやすい足指の間やかかとを洗い、ティッシュペーパーを使い乾燥させよう。
アルコールを含んだティッシュペーパーや脱脂綿が用意できれば、汗だけでなく、水虫菌の栄養分となる皮脂を拭き取ることもできる。 - 通気性の悪い靴・靴下を避ける
入浴後やスポーツなどで汗をかいた後は、足をしっかり乾燥させ、なるべく涼しく保つことが大切。通気性の悪い靴・靴下はなるべく避けよう。 - 部屋をこまめに掃除する
水虫になると、皮膚が剥離してはがれやすくなる。はがれた皮膚にいる水虫菌は感染力をもつ。感染を予防するために、部屋の掃除が重要だ。剥がれた皮膚を掃除機でこまめに吸い取るようにしよう。 - 足拭きマットは汚染されやすい
水回り、特に浴室にある足拭きマットなどは、真菌により汚染されやすい。家族に水虫の人がいる場合は、足拭きマット、タオル、爪切り、スリッパなどはその人専用のものを用意する。面倒な場合は、水虫の人は足拭きマットを使わずに使い捨てのキッチンタオルなどで足を拭こう。 - 共同で使う施設では素足を避ける
フィットネスクラブやサウナなどの共同で使う場所でも感染しやすい。足拭きなどを避けても、水虫の人の皮膚が剥離していて、それを踏んでしまうと感染してしまう可能性がある。共同で使う施設に行った後は、サンダルを履くなどして素足でいるのを避け、帰宅後にケアすることが重要だ。 - 医師の診断を受ける
糖尿病の人は水虫が進行しやすい。水虫くらいと軽視したり、ひどくなっても神経障害で痛みを感じにくいため、処置が遅れることがある。
皮膚病や水虫に悩まされている人は、医師に診断してもらい適切な治療を受けることが望ましい。
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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