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2013年05月17日
食料品の購入は空腹時を避けるのが得策
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- 食事療法

ワンシンク氏は消費者の行動を予測する研究を行っている。食料品店で買い物をする客が、商品を購入するときの判断基準は何であるか、不明の点が多い。空腹であるかどうかが、食品の選択に潜在的な影響を与えている可能性があるという。
ワンシンク氏らは、研究室と実地の2種類の実験を行った。結果は米国内科学会の学会誌に発表された。
実験に参加したのは、18歳から62歳の男女68人。5時間以上食事をしないで、午後12時から午後5時までの間に、インターネットを閲覧してもらった。
対象者を2群にわけ、片方はクラッカーを好きなだけ食べてもらい、もう片方は何も食べずに空腹の状態でいてもらった。
参加者にインターネットのショッピングサイトで食品を購入してもらった。サイトでは高カロリーの食品と低カロリーの食品の2種類から選べるようにした。
その結果、高カロリーの食品を、満腹の状態で買い物をすると平均で3.95品の食品を購入したのに対し、空腹時には5.72品目に増えていた。
しかし、低カロリーの食品の点数(8.24品 対 7.76品)では違いはなかった。実験に参加した対象者の多くは、高カロリーの食品を買い求めている自覚をもっていなかったという。
研究者は、多くの食料品店では、スナック菓子やアイスクリーム、アルコール飲料など、高脂肪、高塩分、高カロリーの食品が目立つところに陳列されており、消費者の購買意欲を促していると指摘する。
「食料品店に行くときは、自分が空腹であるかを確かめることは大切です。空腹のまま買い物をすると、自分では気が付かないうちに、高カロリーの食品を買い求めてしまう傾向があります。買い物をする前に軽く食事をして、空腹のまま食品を買いすぎないようにする対策が必要です」と、ワンシンク氏は指摘する。
研究チームは、実地での調査も行った。82人の参加者に、空腹感の少ない時間帯(昼食後の午後1時から4時)か、空腹感の強い時間帯(夕食前の午後4時から7時)のどちらかに、食料品店で買い物をしてもらった。
その結果、後者は前者と比べ、高カロリーの食品を多く選ぶ傾向がみられた。空腹時に買い物をした群は、低カロリーの食品と高カロリーの食品の比率が2.48対3.96になっていた。
過去には、MRI装置を利用して脳の変化を検出する脳機能イメージングの研究が行われた。「空腹時には高カロリーの食品に脳が反応しやすいことが分かりました。欲求が満たされるときに活動が高まる脳の領域である腹側線条体や中央前頭前野皮質などの、欲求に関わる領域の血流が増えていました」と、ワンシンク氏は話す。
空腹の状態にある人は、低カロリーの食品よりも、高カロリーの食品を選ぶ傾向が強いことは、脳の働きからも説明できるという。
Don't shop hungry, pre-order lunch to make healthier choices(コーネル大学 2013年5月6日)
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