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2013年04月04日

朝食をしっかりとると肥満を予防できる

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食事療法
 朝食をとるときは、牛乳やチーズ、卵や低脂肪の肉類など高タンパク質の食品を組み合わせると、日中の食欲が抑えられ、太りにくくなるという研究が発表された。「朝食はダイエットのために、1日のうちでもっとも重要な食事かもしれません」と研究者は指摘している。

 朝食を抜くと昼食までに空腹になり、間食をしてしまいがちになる。中途半端な時間に満腹になると、昼食を軽食で済ませ、夕食までに再び空腹になり間食を繰り返してしまう傾向がある。

 「タンパク質の多いしっかりとした朝食を食べると、日中の食欲が抑えられ、短期間に体重減をもたらすことが実験で確かめられました」と、ミズーリ大学のヘザー ライディ氏(栄養・運動生理学)は話す。

 研究チームは、18-20歳の肥満または過体重の女性20人を3群に分け、▽朝食欠食群(欠食群)、▽高タンパク質の朝食を食べる群(高タンパク群)、▽普通程度のタンパク質の朝食を食べる群(普通タンパク群)に無作為に分け、6日間にわたり実験を行った。

 朝食のカロリーはいずれも1食350kcalに調整されたが、高タンパク群はタンパク質を35g、普通タンパク群は13gを摂取した。

 高タンパク群のメニューは、ブリトーやアップルソースの卵ワッフル、牛肉ソーセージパテやブリトーといった卵や赤身肉を使った料理が加えられた。一方、普通タンパク群はシリアルをベースとしたメニューだった。

 期間中に、空腹感や満腹感などについてのアンケートに答えてもらい、血液検査を行った。

 その結果、朝食を食べた両群はいずれも欠食群に比べ、日中の空腹感が軽減していた。満腹感については欠食群よりも朝食を食べた群の方が強く感じる傾向がみられ、高タンパク群の方が普通タンパク群よりもさらに満腹感が高くなっていた。

 血液検査により、高タンパク群は欠食群に比べ、胃から分泌される食欲刺激ホルモン「グレリン」が少なく、腸から分泌される食欲抑制ホルモン「ペプチドYY」が多くなっていたことが分かったわかった。

 夕食前に食品の写真を見せて食欲を刺激した後で、MRI(磁気共鳴画像)検査を行った。食欲は脳の海馬や扁桃体といった部分の活性を促すとみられている。

 朝食を食べた両群では欠食群よりも海馬や扁桃体の活性が抑えらており、また高タンパク群は普通タンパク群よりもさらに抑えられることが分かった。

 「朝食の質を高めて、タンパク質をとることで日中の食欲が抑えられ、高カロリーのスナック類などの食べすぎを防げることが分かりました。米国には朝食を欠食する若者が多くいます。食べすぎを防ぎ、肥満を予防するために、朝食を見直すことは効果的な戦略であることが示されています」とライディ氏は強調している。

 朝食を欠食する習慣のある人にとっては懐疑的であるかもしれないが、ライディ氏は「朝食をしっかり食べる食習慣の効果があらわれるまでに、およそ3日は様子をみてください」と説明している。

Protein-rich breakfasts prevent unhealthy evening snacking(2013年3月28日 ミズーリ大学)

関連情報
食事療法で失敗しないための8つのポイント(糖尿病NET)

[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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