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2013年01月17日
ファストフードの最新動向 カロリーは依然として高め
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米国では、成人の28%は週に2回以上利用しており、10代の子供の40%が利用しているという調査結果がある。高カロリーの食品の利用頻度が高いと、肥満が増えることを指摘した研究も発表されている。
こうした批判の声を受け、ファストフードを提供している各企業はメニューの見直しをはかった。その結果、この数年でファストフードには健康的なメニューが増えている。
多くのファストフード店で、追加メニューでサラダを選択できるようになったり、焼いた肉の代わりに焼く、ゆでる、蒸すの調理法によりカロリーを抑えたメニューが増えた。メニューにカロリーを表示するファストフード店も増えている。
「しかし、実際に調べたところ、カロリー摂取量はあまり変化していません。ファストフードは依然として、高カロリーである傾向がみられます」と、テンプル大学公衆衛生学部のキャサリン バウアー氏は話す。
バウアー氏らは、米国の主なファストフード・レストラン8社が提供するメニューの平均カロリーを調査し、1997年と2010年とで比較した。研究は、米医学誌「米予防医学ジャーナル(American Journal of Preventive Medicine)」に発表された。
研究チームは、ファストフードのメニューから、ミネソタ大学栄養コーディネートセンターのデータベースをもとにカロリーや栄養成分を調べ、1997年から2010年にどれだけ変化したかを調べた。
ファストフードのランチメニューの平均カロリーは453kcalだった。一方で、フレンチフライなどのサイドメニューの平均カロリーは263kcalだった。ファストフードのメニューの種類は、14年間で679アイテムから1036アイテムに、53%増加していた。
増えたのは、野菜サラダや低カロリー甘味料のようなカロリーを抑えたアイテムだ。追加メニューとして頼めるサラダは11アイテムから51アイテムに増え、低カロリー甘味料を添えたコーヒーやお茶は35アイテムに増えた。
その一方で、油を使ったフライド・フライや、菓子パンやデザートなどの高カロリーのサイドメニューも増えていた。メニューは多彩となっており、ハンバーガーなどの主要なアイテムは264アイテムから219アイテムへと、むしろ減っていた。
「サラダや低カロリーの甘味料を加えた飲み物などが追加された一方で、より高カロリーのメニューも増えました。消費者が見分けるのは難しくなっています」と、バウアー氏は指摘する。
低カロリーのサラダを注文したときでも、ドレッシングに油が含まれており、実際には高カロリーである場合がある。また、フライド・ポテトとデザートを追加して注文すると、かえって高カロリーになってしまうと、注意を促している。
「ファストフードを利用するのがいけないというわけではありません。利用者も賢くならなければなりません。ファストフード店でどの食品を選べば低カロリーであるかを知り、食事全体のカロリーについてよく考える必要があります」(バウアー氏)。
ファストフードを提供する企業の側でも、メニューのカロリー表示を、より分かりやすくするなどの対策が必要だとしている。
「ニューヨーク市とフィラデルフィア市では、レストランのメニューの栄養表示が義務づけられました。こうした対策が普及し認知が進めば、ファストフード企業はより健康的なメニューを開発しやすくなります」としている。
Fast food menus still pack a lot of calories, Temple-led study finds(テンプル大学 2012年10月16日)
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