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2010年06月11日
新しい2型糖尿病治療薬 国内初のGLP-1受容体作動薬「ビクトーザ」
ノボ ノルディスク ファーマは、国内初のGLP-1受容体作動薬「ビクトーザ皮下注18mg」(一般名:リラグルチド)を、11日より発売した。同剤は、食事療法・運動療法で十分な効果が得られない、あるいは、食事療法・運動療法に加えて、スルホニル尿素薬(SU薬)を使用しても十分な効果が得られない2型糖尿病を適応とする薬剤で、2010年1月20日に厚生労働省より製造販売承認を取得していた。
同製品には、血糖値を下げるホルモン=インスリンの分泌を血糖値に応じて促進させ、同時に血糖値を上げるホルモン=グルカゴンの分泌を抑制する作用がある。1日1回の皮下注射で優れた血糖改善効果を示し、単独療法では低血糖を起こしにくい、また、GLP-1の薬理作用である食欲・摂食に対する作用から、体重増加を起こしにくいという特徴をもつ。
国内外の臨床試験では、ビクトーザ投与後に膵β細胞機能指標の改善が認められたという。主な副作用は投与初期の一過性の胃腸障害(便秘など)。
欧州では2009年6月30日に欧州委員会より欧州連合27カ国すべてにおいて承認され、現在までにドイツ、英国、デンマーク、オランダなどで上市されている。米国では2010年1月25日に承認を取得、2月16日に上市されている。
ノボ ノルディスク ファーマ
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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