ニュース
2012年09月15日
1日30分の運動で脂肪を燃焼 体重も減少
- キーワード
- 運動療法

被験者のうち21人は、ウォーキングや自転車こぎ、ローイング(ボート漕ぎ)運動などの有酸素性運動を毎日30分間行うよう指示された。別の21人は60分間の運動を指示され、残りの18人は対照群として運動を行わなかった。
13週間にわたって、心拍計と活動量計を装着してもらい、運動の効果を検討した。その結果、30分運動群では3ヵ月間で平均3.6kgの体重減少がみられたが、1時間運動群では2.7kgの減量しかみられなかった。体脂肪は両群とも約4kg減少した。
平均すると、1日30分運動したグループは1回のセッションで300kcalを消費し、1日60分運動したグループは1回に600kcalを消費していた。
「1日30分の運動に、体重や体脂肪を減らす効果があることがあきらかになった。ウォーキングや自転車こぎなどの運動に集中的に取り組むことで、減量効果を得られた。1日に30分の運動時間は魅力的であり、それがより高いエネルギー消費量を導く動機付けになったようだ」と研究者は話している。
1日60分運動したグループは、運動した分だけお腹が空き、カロリーを多く摂取したため、予想したほどに体重が減らなかったのではないかと推測している。
米国心臓学会の運動ガイドラインでは、適度な運動を週に150分以上、あるいは1日30分の運動を週に5回行うことを勧めているが、「10〜15分ぐらいの運動を、1日に数回にわけて行うだけで、心臓の健康のために効果的だ。強い運動の合間に弱い運動を行い、それらを交互に繰り返すインターバル運動も勧められる」と研究者は指摘している。
30 Minutes Of Daily Exercise Does The Trick(コペンハーゲン大学 2012年8月23日)
運動療法の関連記事
- [高血圧・肥満・喫煙・糖尿病]は日本人の寿命を縮める要因 4つがあると健康寿命が10年短縮
- 良い睡眠は糖尿病リスクを減らす 睡眠は「魔法の薬」 3つの方法で改善
- 座っている時間が糖尿病や肥満のリスクを上昇 わずか10分間の運動で血管が健康に 睡眠も改善
- 少し食べすぎただけで糖尿病? ストレスが糖尿病や肥満の原因に ウォーキングなどの運動でストレスを解消
- 「ラジオ体操」で糖尿病を改善 取り組みやすく続けやすい運動 フレイル対策の効果を検証
- 糖尿病ネットワーク【1年間に多く読まれたニュース トップ10】
- 年末年始は糖尿病の管理が難しい? 連休を上手に乗り切るための「8つのヒント」
- 運動が糖尿病や肥満の人の脳を活性化 ウォーキングなどの運動が脳のインスリンの働きを改善
- 握力が低下している人は糖尿病リスクが高い 握力や体力を維持して糖尿病リスクを減少
- 糖尿病があると脳の活動が低下しやすい? 脳の老化は健康的なライフスタイルにより防げる