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2023年05月16日
「昼寝」が長いと肥満やメタボ、糖尿病のリスクが上昇 生活が夜型になっている人は要注意

昼寝をとる習慣があり、その時間の長い人は、肥満・メタボ・高血圧のリスクが高いという研究が発表された。
長い昼寝をとっている人は、空腹時血糖値が高くなりやすく、糖尿病リスクも上昇するという。
ただし、昼寝は身体や脳の疲労をとるために、効果的な習慣にもなりえる。
「昼寝をとるときは15~20分くらいにして、30分を超えないようにすると効果的です」と研究者は指摘している。
昼間に強い眠気のある人は、その背後に思わぬ体の不調や病気が隠れている場合もあるので、医師や専門家に相談することを勧めている。
長過ぎる昼寝は「概日リズム」の乱れにつながるおそれが
研究は、米国のブリガム アンド ウィメンズ病院によるもの。研究グループは、スペインなどの地中海地域の住民を対象に、生活スタイルと肥満や認知症などとの関連を調査している「ONTIME」研究に参加した3,275人以上の成人を評価した。 昼寝は、睡眠の質や認知機能、代謝プロセスに影響をもたらす。昼寝は、身体や脳の疲労をとるために、効果的な習慣にもなる。昼寝をするのが一般的な習慣となっている国や地域もある。 「最近では、短い時間の昼寝は、日中の仕事の生産性を高めたり、生活の質を向上するために、ベネフィットがあると見直されています」と、同病院の睡眠・概日リズム障害部門のマルタ ガローレット氏は言う。 しかし、「昼寝が長時間におよんでいる場合には、悪い影響があらわれるおそれもあります」としている。 1日の睡眠・覚醒リズムは、自律神経による体温調整や、ホルモン分泌、免疫・代謝などと同様に、体内時計によって調節されており、こうしたおよそ1日の周期をもつリズムは「概日リズム」と呼ばれている。 体内時計の周期と24時間の周期とのあいだにズレがある状態が続くと、概日リズムが乱れ、望ましい時刻に入眠したり、覚醒することができなくなってしまうおそれがある。長過ぎる昼寝により、概日リズムを適切に同調できなくなり、睡眠・覚醒リズムが乱れてしまう。 関連情報15~20分程度の短い昼寝はむしろ健康的
研究グループは今回、昼寝と体の代謝の健康との関係を解明するため、昼寝の頻度や時間、肥満やメタボリックシンドロームとの関連について調査した。 その結果、昼寝を1日に30分以上とっている人では、そうでない人に比べ、体格指数(BMI)やウエスト周囲径が高く、空腹時血糖値、収縮期(最高)血圧、拡張期(最低)血圧の値がそれぞれ高い割合が多く、メタボに該当する人が多い傾向があることが明らかになった。 一方、「パワーナップ」として知られる、15~20分程度の短い昼寝をとっている人では、肥満や代謝のリスクの上昇はみられず、まったく昼寝をとらない人に比べ、むしろ血圧値が下がるなどの好ましい変化がみられた。 「昼寝はすべてが同じというわけではありません。時間の長さや、1日の生活リズム、食事のタイミング、疲労、睡眠の質などの要因についても考慮し、調整する必要があると考えられます」と、ガローレット氏は指摘している。生活スタイルが夜型になっている人で「長い昼寝」の悪影響は深刻

Lifestyle mediators of associations among siestas, obesity, and metabolic health (Obesity 2023年4月26日)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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