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2011年05月11日

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メタボリックシンドローム 糖尿病と肥満

ビヨンセが出演 子供の肥満対策ビデオ「もっと運動しよう!」

 米国の子供の肥満に対策するキャンページ「Let's Move!(さあ運動しよう!)」が、ミシェル・オバマ米大統領夫人の主導のもと行われている。

 子供の肥満に対策するキャンページ「Let's Move!」では、子供にはたらきかけ、健康的な食事と運動の習慣化を促そうと、世界的な有名な歌手ビヨンセさんが出演するビデオ「Let's Move! “Move Your Body”」を制作し学校に配布したり、ホワイトハウスに子供を招き、運動に参加してもらうイベントを開催するなど、積極的な活動が行われている。
ビヨンセが出演するビデオ「さあ運動しよう! 体を動かそう」
画面をクリックするとビデオの再生が開始されます。
動画をご覧になるためにAdobe Flash Playerというソフトが必要です。Adobe Flash Playerは無料で配布されています。右画像をクリックすると配布ページが開きダウンロードできます。
米国の成人の生活習慣病は深刻
【肥満】 関連トピック
 米疾病対策センター(CDC)が「米国国民健康・栄養調査(NHANES)」などをもとにした試算によると、米国の成人の3人に1人が高血圧で、うち治療などで適切にコントロールできていない人が2人に1人に上るという。また、3人に1人が高コレステロールで、うち3人に2人がコントロールできていない。

 高血圧・高コレステロールの治療はとても効果的で、初期段階では費用もそれほど高くならないが、適切な治療を受けずに放置しておくと、将来に心疾患や脳卒中、腎症などを発症する危険性が高まる。米国ではこれらの病気で亡くなる人が毎年80万人を越え、発症の若年化も進行しており、うち15万人は65歳未満だという。

 早期に発見し対策することが重要となるが、現実には米国の80%以上はなんらかの医療保険に加入しており、検査と治療を受ける機会をもっていても、多くの人で十分な高血圧・高コレステロールの管理が得られておらず、適正な知識をもっていない人も多いという。医療費の負担も深刻で、心疾患の医療費の総計は年間3000億ドルに上り、米国の医療費の6分の1を占める。

 高血圧・高コレステロールを予防し対策するために、健康的な食事や運動の習慣化が欠かせない。こうした生活習慣は、子供のときから家庭や学校で身に付き、一度定着した生活習慣を変更するのは成人してからでは難しいとする研究報告もある。

子供の肥満も急増 生活習慣病の予備群に
ミシェル・オバマ米大統領夫人自らが参加し、子供とダンスを踊るビデオも公開されている。
画面をクリックするとビデオの再生が開始されます。
 米国では子供の肥満も急増している。過去30年間で米国の肥満児は3倍に増え、現在では子供の3人に1人は過体重か肥満だという。アフリカ系米国人やヒスパニックで特にその傾向が強く、子供の40%は過体重か肥満だという。

 米政府は「いま有効な対策をしないと、2000年以降に生まれた子供の3人に1人は、成人してから肥満を要因とした2型糖尿病や高血圧症などで苦しむことになる。これらは心疾患や脳卒中、がん、腎症などの原因になる」と警笛を鳴らしている。

 肥満急増の原因は、運動不足と食生活の変化だという。30年前の子供は、毎日歩いて学校に通学し、体育の授業に参加し、放課後は夕食になるまで屋外で遊んでいた。食事は家庭料理が中心で、量もほどほど、皿の上にはいつも野菜がのっていた。ファストフードを利用することはなく、間食も少なかった。

 現在の米国の子供の生活習慣は大きく変化しており、通学に乗用車やバスを利用し歩かなくなり、体育の授業や放課後のスポーツ活動も減っている。放課後はテレビやビデオゲーム、インターネットに費やす時間が多い。親も昔に比べ忙しいので、家族がそろって食事をする頻度は減った。食事前にスナック菓子などの間食をとるのは当たり前になっている。

 子供が食べるスナック菓子などの間食の量は30年で3倍に増え、子供の5人に1人は6倍も多くとっている。間食のカロリーは1日に平均200kcalになる。食品産業が事業を拡大し、ファストフードや清涼飲料などの食品のサイズも増えた。代表的な清涼飲料に含まれる砂糖や甘味料の平均量は、1970年代は13.6オンスだったが、現在では20オンスに増えている。

 8〜18歳の子供や若者のほとんどは運動不足で、1日に平均7.5時間を、テレビ、コンピューター、ビデオゲーム、携帯電話、映画などに費やしている。高校生のうち、推奨される身体活動量を満たしている生徒は3分の1にすぎない。

Most Americans with High Blood Pressure and High Cholesterol at Unnecessary Risk for Heart Attack and Stroke(米疾病対策センター 2011年2月1日)
Let's Move!(米国の子供の健康意識を高めるためのキャンペーン)

[ Terahata ]

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