ニュース

2010年10月28日

鍋料理で冬をのりきる 下準備や調味料に工夫、よりおいしく

カテゴリーキーワード:
糖尿病の予防 食事療法
 鍋物がおいしい季節になってきた。食卓に上る機会の多い鍋物は、手軽につくれるだけでなく、不足しがちな野菜もとりやすい。いつもの「我が家の鍋」にちょっとした工夫を加えれば、飽きることなく食べられる。
食事は主食・副菜・主菜をそろえることが大切。簡単に野菜をとりいれられる鍋物は重宝する。

鍋物をおいしくする“具の下ごしらえ”
 鍋物は、寄せ鍋、きりたんぽ鍋、常夜鍋、てっちり、水炊きなど、種類が多い。いずれも、あまり手間がかからず簡単に作ることができる。

 具材に気を使うことなく楽しめるのが鍋の醍醐味だが、ふだんの料理より準備が簡単な分、余った時間でちょっとした手間を注ぐと、さらにおいしくなる。

 いろいろな具材の味が重なり変化を楽しめるのが「寄せ鍋」。彩りの美しさも大切で、にんじん、白菜・大根、ほうれん草・水菜など、それぞれの色味を生かして、具材をそろえることができる。

 もともとはほうれん草と豚肉で作るのが「常夜鍋」だが、小松菜でも代用できる。春菊や焼き豆腐、椎茸を入れてもおいしい。薬味には、大根おろし、紅葉おろしなども合う。

 野菜は低エネルギーでありながら、「かさ」が多いので、満腹感を得やすく、食べすぎを防いでくれる。反対に、かさが多いと食べにくい、ということがあるかもしれない。その場合は、加熱すると、かさは小さくなり食べやすくなる。鍋物は野菜を食べやすくしてくれる点でも優れている。

 鍋の定番野菜である大根や白菜、ほうれん草、水菜は、下準備をしておくと、さらにおいしく食べられる。大根は、煮崩れを防ぐため面取りをし、大きめに切る場合には隠し包丁を入れておくと、火のとおりが良くなる。

 白菜の軸の部分はあらかじめ2〜3分ゆでておくと、煮る時間が短縮され、味もしみやすい。ほうれん草も下ゆでする。水菜は、歯ごたえをよくするには長めにざくざくと切るのがポイント。

 薬味で鍋にアクセントをそえるのも良い。小口切りの万能ねぎや、柚子などの柑橘類を使ってみたり、七味唐辛子、柚子こしょう、豆板醤、もみじおろし、すりごま、おろしにんにく、粉ざんしょう、カレー粉などいくつか種類を用意すると変化を楽しめる。

 気になるのは、最近の野菜の値上がりだ。今夏の猛暑の影響で、野菜の高値が続いている。しかし、暑さが和らいで野菜の生育が回復した9月中旬以降に収穫された野菜が、11月頃から市場に出回り、利用しやすくなる。

毎食に小鉢1〜2皿分を加え栄養バランスを改善
 野菜には、ビタミンやミネラル、食物繊維が多く含まれる。野菜をよく食べる人で脳卒中や心臓病、ある種のがんにかかる確率が低下するという結果が多くの研究で出ている。

 「食事摂取基準」では、健康を維持・増進するために、食事で栄養素をどれだけとれば良いのかという基準が示されている。野菜を1食1皿以上、1日5皿程度(350g)を食べるのが目標とされている。しかし、野菜が「健康に良い」と理解していても、十分な量をとれないという人も少なくない。

 厚生労働省の「国民健康・栄養調査」をみると、野菜摂取量の平均は、男性で約300g、女性で約290gとなっている。平均値をみると、すでに十分な量の野菜をとっているようにみえるが、40歳代では男女ともに250gぐらいで、目標より約100gも少ない。同じ調査で、食生活をふりかえり「副菜(野菜)を十分に食べる」ことを「すでにできている」と答えた人は、15歳以上のおよそ半分だった。

 不足している野菜の量は、「ほうれん草のお浸し」にすると、およそ小鉢1〜2皿分。食事でとる食品は野菜だけではなく、主食のごはん、魚、肉など、さまざまな食品がある。それらに、小鉢1皿以上の野菜を加え組み合わせることで、全体の栄養バランスも良くなる。

 野菜を食べることには、栄養素をとる目的以外に、旬の野菜を食べることで季節を感じたり、見た目の色合いや量で満足感を得られる、根菜など硬めの野菜をよく噛んで食べることで、咀嚼を増やせるなどの利点もある。

 特に働き盛りの世代では、毎日の食事で350gを野菜をきちんとはかって食べるのは難しい。「野菜を350g」という目標にこだわらなくとも、毎食に野菜をとりいれることが、栄養バランスの改善につながる。野菜を食べることを心がけることは、食生活全般を見直すことにつながるので、ぜひとも実行したい。

平成17年国民健康・栄養調査(厚生労働省)
日本人の食事摂取基準(2010年版)

[ Terahata ]

play_circle_filled ニュース記事の二次利用について

このページの
TOPへ ▲