開催報告
第42回 若い糖尿病患者さんとのグループミーティングのまとめ
東京女子医科大学糖尿病センター 小林浩子 先生
(運営メンバー/ファシリテーター)
桜の花が咲きはじめた2019年3月24日(日)、第42回目のグループミーティングを開催しました。参加者は患者さん26名とご家族1名、医師5名、看護師1名の計33名です。患者さん26名中、初参加の方が9名もおられ、インスリン治療を始めて1年未満の方が6名いらっしゃいました。
午後のセッション。私は全員が女性というグループに参加しました。みなさん、『1型糖尿病』と関わっている点は同じですが、出産後まもない方、良きパートナーに巡り合えるかどうかが心配という方、最愛のお子さんが糖尿病の方などなど、置かれている環境は様々です。
Aさんは小児期に1型糖尿病を発症し、お子さんが今年成人式を迎えるというお母さんです。目の前の幼い我が子を何としてでも守りぬこうと、この20年お仕事も子育ても頑張ってこられました。子どもを育くむには、母親自身の健康も非常に大切です。自分のためだけでなく、家族のために良好な血糖コントロールをするという視点も改めて大事だと思いました。Aさんは、『すぐに治る病気ではないから、真面目にやりすぎると疲れてしまう。いい時もあれば悪い時もある』というスタンスで1型糖尿病と付き合ってこられたそうです。
皆さんのいろいろなお話で盛り上がった後、Bさんは「血糖コントロールが上手くいかないと、自分はだめだと落ち込んでいました。でも皆の話を聞いているうちに、それは当たり前のことだと思えるようになり、気が楽になりました。私を元気にするのは、私にしかできないですものね」と発言されました。午後の話し合いの時間は、1人1人が日々をどう過ごし、糖尿病をどう捉えていくのかという気持ちを皆で分かち合うことができ、大変貴重な時間となりました。
「人生はいいことばかりではなく、苦しい時や辛い時、色々な時があります。私たちには、それら一つ一つの意味や、なぜそれが起こるのかを完全に理解することはできません。ですが、自分の目の前にあることを先に延ばさず、その一瞬一瞬を正直に、真剣に生きることの積み重ねが良い人生なのでは、、」というチャプレンのシメの言葉がありました。『1型糖尿病』をきっかけに人生は不幸にもなりえますし、また人生がより深くなることもあると思います。1人だけで抱え込まずに仲間同士が気持ちを分かち合い、よりよい人生を歩むことができればと思いました。
(運営メンバー/ファシリテーター)
桜の花が咲きはじめた2019年3月24日(日)、第42回目のグループミーティングを開催しました。参加者は患者さん26名とご家族1名、医師5名、看護師1名の計33名です。患者さん26名中、初参加の方が9名もおられ、インスリン治療を始めて1年未満の方が6名いらっしゃいました。
午後のセッション。私は全員が女性というグループに参加しました。みなさん、『1型糖尿病』と関わっている点は同じですが、出産後まもない方、良きパートナーに巡り合えるかどうかが心配という方、最愛のお子さんが糖尿病の方などなど、置かれている環境は様々です。
Aさんは小児期に1型糖尿病を発症し、お子さんが今年成人式を迎えるというお母さんです。目の前の幼い我が子を何としてでも守りぬこうと、この20年お仕事も子育ても頑張ってこられました。子どもを育くむには、母親自身の健康も非常に大切です。自分のためだけでなく、家族のために良好な血糖コントロールをするという視点も改めて大事だと思いました。Aさんは、『すぐに治る病気ではないから、真面目にやりすぎると疲れてしまう。いい時もあれば悪い時もある』というスタンスで1型糖尿病と付き合ってこられたそうです。
皆さんのいろいろなお話で盛り上がった後、Bさんは「血糖コントロールが上手くいかないと、自分はだめだと落ち込んでいました。でも皆の話を聞いているうちに、それは当たり前のことだと思えるようになり、気が楽になりました。私を元気にするのは、私にしかできないですものね」と発言されました。午後の話し合いの時間は、1人1人が日々をどう過ごし、糖尿病をどう捉えていくのかという気持ちを皆で分かち合うことができ、大変貴重な時間となりました。
「人生はいいことばかりではなく、苦しい時や辛い時、色々な時があります。私たちには、それら一つ一つの意味や、なぜそれが起こるのかを完全に理解することはできません。ですが、自分の目の前にあることを先に延ばさず、その一瞬一瞬を正直に、真剣に生きることの積み重ねが良い人生なのでは、、」というチャプレンのシメの言葉がありました。『1型糖尿病』をきっかけに人生は不幸にもなりえますし、また人生がより深くなることもあると思います。1人だけで抱え込まずに仲間同士が気持ちを分かち合い、よりよい人生を歩むことができればと思いました。