年末・年始の休日は、家族や親戚、仲間が集まり、リラックスして過ごす機会が多くあるが、忘年会や新年会、クリスマスパーティーなどが続き、ふだんの生活スタイルを維持するのは難しくなる。そのため食事や運動などに偏りが出てきたり、余分なストレスをためこむおそれがある。
米国疾病予防管理センター(CDC)は、年末・年始のホリデーシーズンの注意事項を公開している――
1 年末・年始にどう過ごすか、計画を練る
年末・年始は生活が不規則になりがちです。事前に「いつ・どこで・何をするか」という予定を、カレンダーに書き留めておくと、健康的な食事や運動のための時間を確保できるようになります。
2 ストレスをためこまない
ストレスは不安や睡眠障害、血圧の上昇など、好ましくない影響をもたらします。糖尿病や高血圧症の人にとっては、血糖や血圧のコントロールに悪影響が出てくるおそれがあります。
ふだん通りの食事を続けられなくなったり、アルコールを飲みすぎたり、運動不足が続くことも、ストレスの原因になります。
年末・年始の休暇には、想定外の用事が入りかえって忙し、さらに生活が乱れやすくなることがあります。年末・年始にやらなければならない予定を作りすぎないようにし、余裕をもって計画をたてましょう。
3 運動を続ける
運動や身体活動は自然なストレス解消法になります。血糖コントロールや血圧コントロールにもつながり、健康上の利便はたくさんあります。休日に不規則な生活が続く場合でも、運動のための時間を確保したいものです。30分の適度な運動を、週に5日行うのが理想です。カレンダーには、運動をする予定も書きとめておきましょう。
寒い冬に安全・効果的に運動をするためには、いくつかのコツがあります。
運動を続けるために、「30分のウォーキングを毎日続ける」といった目標を決めたり、いっしょに運動をする仲間をつくり励ましあったり、家族といっしょにウォーキングしたり、冬でも利用できる体育館やジムを確保するなどして対策しましょう。
4 食事はシンプルに健康的に
休日にいろいろな予定が入ると、食事が単調になりがちで、外食や中食の頻度も増えます。健康的な食事のためには、自宅で食事の支度をするのがベストですが、それが無理な場合は、台所に健康的な食品を置いておきましょう。カット野菜や低脂肪の乳製品、精白されていない米や全粒粉のパンなどです。
5 朝食を抜かない
朝食をしっかりとることで、その日の3食の食欲をコントロールできるようになります。逆に朝食を抜いて空腹でいると、どか食いにつながります。1日に摂取するカロリーの3分の1は朝食でとるようにしましょう。
6 急いで食べないようにする
食事をゆっくりとることで、味わいが増し満足感を得やすくなります。どんな食品をどれだけ必要かを理解する手助けにもなります。
7 アルコールに注意
アルコール類にもカロリーがあり、飲み過ぎは肥満につながります。アルコールには食欲を増進する作用があり、この時期は高カロリーの食事が増えやすいので、相乗的に悪影響があらわれます。糖尿病の治療を受けている人は、アルコールにより低血糖の危険性が高まるおそれがあります。アルコールを飲む場合は、上限を決めて飲みすぎないようにしましょう。
「節度ある適度な飲酒」の上限は、純アルコール換算で「1日平均20g程度」です。これは、ビールは中瓶1本(500mL)、清酒は1合(180mL)に相当します。
It's Turkey Time: Safely Prepare Your Holiday Meal(米国疾病予防管理センター)
[ Terahata ]