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2008年06月26日

「糖尿病は怖い」と思っていても、HbA1c検査を知らない人が8割

 サノフィ・アベンティスは、特定健診の認知度や、糖尿病の検査項目に加わった「グリコヘモグロビン(HbA1c)」についての知識や浸透度について調査を行い結果を発表した。
 調査は全国の30歳以上の男女416人を対象にインターネットで実施した。

グリコヘモグロビン(HbA1c)値は大切な指標
 HbA1cは、赤血球の中に含まれる酸素運搬タンパク質であるヘモグロビンにブドウ糖が結合したもので、検査日から過去1〜2カ月間の平均血糖値を反映する。血糖値と異なり検診前の食事摂取などの影響を受けない。今年4月からスタートした「特定健診・特定保健指導」で検査項目に追加されており、重要な血液検査とされている。

 しかし調査では、「HbA1cを聞いたことがある」という人は21%と少なく、腹囲測定(74%)、LDLコレステロール(45%)と比べ知名度が低かった。また、「自分のHbA1c値を知っている」と答えた人はわずか8%だった。

 HbA1cなどの検査指標により糖尿病が疑われた場合は、7割の人は「病院や保健所で医師に相談する」と回答した。糖尿病の早期予防と治療を促進するためにHbA1cに対する正しい理解が広く求められており、明確な検査指標が必要であることを裏付ける結果となった。

 今回の調査について、加藤則子・加藤内科クリニック 管理栄養士・日本糖尿病療養指導士は「血糖コントロールは糖尿病の予防・治療において非常に大切です。『生活にごく身近な』指標として、まずは自分のHbA1c値をしっかりと認識していただきたい」とし、「特定健診・特定保健指導では、HbA1c5.2%以上を指導対象としていますが、まだ医療機関でも充分に浸透していないのが現状です。HbA1cの認知向上のみならず、基準値自体の認知向上も必要です」と話している。

8割の人は医療機関で「相談していない」
 調査では糖尿病についの質問も行われた。糖尿病は「怖い病気」と感じている人が多く、自分の体の状態に自信のない人も多いが、医師に相談したり診療を受ける人が少ない現状がうかがえる結果になった。
  • 95%の人が「糖尿病は怖い病気である」と回答した。その理由は「悪化すると失明する可能性があるから」(66%)、「薬や透析などによる治療を一生続けなくてはならないから」(53%)、「自覚症状がないのに進行するから」(43%)、「心筋梗塞や脳梗塞の誘因になるから」(30%)、「好きなものを食べられなくなるから(30%)が多かった。

  • 「糖尿病もしくは糖尿病予備群に該当する可能性がある」と答えた人は5人に1人以上(21%)、「わからない」と回答した人は3人に1人以上(34%)だった。うち約8割の人が医療機関などで診療を受けたり相談をしていない。

  • 糖尿病について医師に相談・治療を受けたことがない理由は、「健康診断などで明確に糖尿病と診断されたわけではないから」(61%)、「自分の症状はそこまで重度ではないと思うから」(27%)、「診療の必要性を感じないから」(25%)、「忙しい・時間が無いから」(14%)が多かった。
 社団法人日本糖尿病協会(理事長:清野 裕)とサノフィ・アベンティスは、糖尿病の啓発活動として『グリコヘモグロビン(HbA1c)認知向上運動』を展開している。
サノフィ・アベンティス(株)

このページの記事はサノフィ・アベンティスが6月2日付で発表したプレスリリースを元にしています。
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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