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2007年04月18日

中高年に焦点を当てメタボ対策 新健康フロンティア戦略賢人会議

 新健康フロンティア戦略賢人会議(座長・黒川清内閣特別顧問)は、2007年度から10年間の健康戦略である「新健康フロンティア戦略」をまとめた。
 心筋梗塞、脳卒中などの患者が50代から増加しているのを受け、これらの危険因子である糖尿病やメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予防策を盛り込んだ。

 戦略では「国民それぞれが多かれ少なかれ自分の健康に問題を抱えている」との現状認識を示したうえで、国民自らがそれぞれの立場に応じて健康対策を行うことが重要とされた。

 そのうえでメタボリックシンドロームの克服のほか、「子どもの健康」、「女性の健康」、「がん克服」、「こころの健康」、「介護予防」、「歯の健康」、「食育」、「運動・スポーツ」の9つの分野への提案が示された。

 メタボリックシンドローム対策では、企業や団体、機関など社会全体を巻き込んで国民運動として実施することや、個人の特徴に応じて予防策や治療を講じる「テーラーメード予防・治療」などが提案された。

 糖尿病対策では、日本糖尿病対策推進会議などの関係団体との連携により標準的治療の普及を通じて、糖尿病の発症率や脳卒中・心疾患による死亡を減らす目標が掲げられた。

 また、運動のシンボルとなる「健康大使」に著名人らを起用するなどし、予防重視の健康づくりを国民に呼び掛けるという。

 「新戦略」は安倍首相が就任前から主導してきた健康づくり支援策の一環として行うもので、賢人会議は昨年11月に発足した。国民医療費の抑制などが目的。

メタボリックシンドローム対策の一層の推進
(メタボリックシンドローム克服力)
  1. メタボリックシンドローム対策・糖尿病予防の重点的推進

    1. メタボリックシンドローム克服のための国民運動の展開
      関連する企業や団体、機関など社会全体を巻き込んで実施
      「食事バランスガイド」や「エクササイズガイド」の普及・啓発
      日本糖尿病対策推進会議 など

    2. 民間活力等を活用した国民の継続的な取組みへの支援
      動機付けツールによる個人にあわせたプログラム提供
      家庭用測定器などを活用し、からだの状態を自分で把握
      健康関連産業の育成や支援
      飲食店などでの栄養表示の普及
      身近にある大衆薬の適切な利用 など

    3. 個人の特徴に応じた予防(テーラーメイド予防)の研究開発と普及
      発症リスクなどについての指標(遺伝子、バイオマーカー)の研究開発や普及
      予防のための運動・食事プログラム など

  2. 糖尿病から脳卒中、心筋梗塞、腎不全等の合併症への移行の阻止

    1. どこでも誰でも「スタンダード(標準)治療」の普及
      関連団体 特に日本糖尿病対策推進会議の活用 など

    2. 個人の特徴に応じた治療(テーラーメイド治療)の研究開発・普及
      患者の特性(遺伝素因、症状など)に応じた治療、重症化の防止方法の研究開発と普及 など

  3. 脳卒中、心筋梗塞等の治療の推進

    1. 発症後直ちに専門的な治療が受けられる体制の整備

    2. 脳と心臓のダメージを最小限に抑えるための治療方法の開発

●詳しくは厚生労働省ホームページへ
 第3回新健康フロンティア戦略賢人会議
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所

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