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2016年03月10日
メトホルミンにがんを予防する効果 大腸ポリープの再発リスクを低下
糖尿病の治療薬である「メトホルミン」に、大腸ポリープの再発リスクを下げる効果があることを横浜市立大学の研究グループが突き止めた。大腸ポリープは進行してがんになる可能性があり、大腸がんの予防につながると期待される。
研究は、横浜市立大学肝胆膵消化器病学の中島淳教授、日暮琢磨助教らの研究グループによるもので、医学誌「Lancet Oncology」オンライン版に発表された。
メトホルミンを服用している患者はがんの発症が少ない
メトホルミンにがん予防の効果があるかを検証
研究によりメトホルミンが大腸がんの予防薬として有用である可能性が世界ではじめて示された。試験期間中にメトホルミンにより副作用が出た患者はいなかったという。
大腸ポリープの再発率を下げる薬はアスピリンや非ステロイド性抗炎症薬が知られているが、消化管出血などのリスクがあり予防法としては確立していない。
中島教授はメトホルミンの特徴として、(1)副作用が少ないこと、(2)作用機序が明らかなこと、(3)服用しやすいこと、(4)安価なこと――を挙げている。
「メトホルミンにがんの予防に本当に効果があるか、長期間の試験をし、さらに検討したい」と話している。
Metformin chemoprevention trial for metachronous colorectal adenoma/polyps in non-diabetic, post-polypectomy subjects: a multi-centre phase 3 randomised controlled trial(Lancet Oncology 2016年3月2日)
[ Terahata ]
日本医療・健康情報研究所
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